RON MUECK
2023
SOLD OUT
イギリスを拠点に活動し、ハイパーリアリズム彫刻で知られるオーストラリア人アーティスト、ロン・ミュエク(Ron Mueck)の作品集。2023年6月から11月にかけて「カルティエ現代美術財団(Fondation Cartier pour l'art contemporain)」で開催された展覧会に伴い刊行された。これまでヨーロッパで発表したことのない作品群が本展では主に紹介されていた。
作者は時間そのものを創作の重要な要素とし、ゆっくりと制作に取り組んでいる。彫刻の形で描かれる人物像は細部に至るまで丹念に作り込まれているが、アカデミックな写実主義だけでなく、ポップ・アートやハイパー・リアリズムからもかけ離れた驚くほどの作品スケールの変化が見受けられる。
自身の父親であるビクター・ウィリング(Victor Willing)の亡骸を2/3スケールのシリコン製ミクスドメディア彫刻として制作した「Dead dad」(1996–1997年)で世界規模の注目を集めて以降、作者は対象を細部まで丁寧に描写することでその名が世に広まった。息を呑むほどにリアルに作られているにもかかわらず、スケールに関しては先述したように写実主義から逸脱しており、常に実際のサイズより小さいか、モニュメントのような大きさを選んでいる。
本展の開催に合わせて出版されたこの作品集は、2013年に刊行された作者の20年にわたる作品を収録したカタログ・レゾネの増補版となる。包括的に編纂された本書は、1996年以降の約30年間に制作したすべての彫刻作品を豊富な図版と未公開資料を通して紹介し、作者が描く哀感と「写実主義」に満ちた、人間の脆くて儚い肖像を見せる。ノート、スタジオでの写真、準備段階のドローイング、モデルの写真なども収録することで、我々はその創作過程を目の当たりにし、作品の親密さをも理解することができる。
研究者でありキュレーターのジャスティン・ペイトン(Justin Paton)、美術史家でキュレーターのロバート・ローゼンブラム(Robert Rosenblum)、学者兼キュレーターのロバート・ストー(Robert Storr)、哲学者のペーター・スローターダイク(Peter Sloterdijk)がテキストを寄稿、作者が生み出す芸術の根底にある主要なテーマを探る。
英語、フランス語併記。グラフィックデザイナーのソニア・ダヤコヴァ(Sonya Dyakova)が主宰する「アトリエ・ダヤコヴァ(Atelier Dyakova)」が装丁を手がける。
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取り扱い | twelvebooks |
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サイズ | 30.4 x 24.1 x cm |
重量 | 1.0kg |
商品コード | 1100041974 |
出版 | FONDATION CARTIER POUR L'ART CONTEMPORAIN |
著者 | Ron Mueck |
ISBN | 9782869251809 |
配送までの期間 | ご注文確定後、2-7日以内 |
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送料 | ¥770(税込) |
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