INCURVE(インカーブ)は3月7日より9日まで開催される「アートフェア東京」に出展します。「ギャラリーインカーブ|京都」より「INCURVE」に名称を改めてから、初めての参加となる今回。展覧会やフェアでの出品経験を重ねた新木友行、阪本剛史、塚本和行の3名がブースを飾ります。
新木は、幅広いモチーフの作品を過去最大面積でご紹介。強さの象徴として描いたギリシャ神話の英雄ヘラクレスをモチーフにした作品を初披露します。自作のキャラクターを描く阪本は、彼らの住む世界をさらに広げています。様々な風景や街並みに登場するキャラクターたちは会話をしているようで、息遣いが感じられます。多くのファンに親しまれる塚本は、愛らしくもシニカルに日用品や動物を描いた作品を20 点以上出品します。
OIL by 美術手帖では、会期に先駆けて3名による出品作をご紹介します。会場に足を運ぶとともに、ぜひオンラインでもお楽しみください。
出品作家紹介
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1982年生まれ。黒の繊細なラインが、無骨なファイターたちの隆々とした筋肉の動きと体のもつれを的確にとらえる。近年その対象はファイターたちにとどまらず、陸上や水泳、車椅子バスケットボールなどさまざまなアスリートにまで広がり、デフォルメされたその動きは躍動感が溢れる。「東京2020 オリンピック・パラリンピック公式アートポスター」のアーティストの一人に選ばれるなど国際的な評価を得ている。本フェアでは、ギリシャ神話の英雄であるヘラクレスを描いた最新シリーズを初出品する。
《フランケンシュタイナー》(2022)
《ホルモンスプラシュ》(2020)
1988年生まれ。食べ物と生きものを組み合わせて創作されたオリジナルのキャラクターたちが、世界遺産や日本の祭りなどに登場する。細部まで精緻に描きこまれた風景に、ほのぼのとした表情の愛らしいキャラクターが登場することで、現実とファンタジーの境界が曖昧になっていく。国内外のアートフェアに数多く出品し、日本だけでなく、海外のコレクターも魅了している。本フェアでは、初めてパステルを使用した作品やキャラクターたちがストーリーを展開する新作を初披露する。
《チェコ チェスキークルムロフとスロバキア ブラチスラバの街並み》(2019)
《キャロットロールケーキ 日本猫三毛猫》(2018)
1984年生まれ。ありふれた日用品や食べ物を擬人化し、色鉛筆で画面いっぱいに描き連ねる。細部をよく見ると、するどい牙が生えていたりサングラスをしていたりとシニカルなものも多い。それと並行して、数字やりんごをキャラクターに仕立て、物語性のある作品も描いている。愛らしさや面白さ、哀愁といったさまざまな感覚が複雑に絡み合う「おかしさ」が作品全体に漂う。展覧会や広告のメインビジュアルに採用されるなど、キャッチーな作品群が人々の心を掴む。
《チョコりんごちゃん》(2024)
《トイプードルのとうぼえ》(2024)
INCURVE(インカーブ)は、社会福祉法人素王会が運営する、京都・壬生寺近くの町家を改修したギャラリー。所属アーティストが制作するアトリエが大阪にあり、ギャラリーでは作品の発表・販売を行っている。アーティストたちは、ニューヨークでのデビュー以来、サントリーミュージアム[天保山]や東京オペラシティ アートギャラリーなど、国内外の美術館やギャラリーで展覧会を行う。それぞれの作品を身近に鑑賞・購入できる場所として、2010年にギャラリーを開廊。アートディレクターやファッションデザイナー、アートコレクターなどをゲストキュレーターとして招き、アーティストの新たな側面を発見する展示を行っている。アートフェア東京にも多数回出展。オルタナティブな空間から、現代美術を世界へ発信している。
Information
「アートフェア東京2025」
会期:2025年3月7日~9日 |
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