田中は人物の顔を無くした彫刻作品を制作することで、現代社会においての匿名性を立体で記号化し、「誰でもない誰か」をテーマに人の佇まい、空気感、印象を表現するアーティストです。これまで東京を拠点としながら、東京、大阪など数多くの個展やグループ展に出展しています。

 

私たちは何を基準に個人を認識し判断するのでしょうか。名前や声、性格、体型など様々な要因があります。その中で顔は名刺のようなものであり個人を認識し、特定する上で重要なファクターです。それと同時に顔は単なる個人記号であり、その記号がなければ高い匿名性をもつことになります。田中は顔だけでなく指先や首元、姿勢も同様に個人を認識する要因であると捉え、その表情や個性を排除し、「誰でもない誰か」という匿名性を高めています。その中で多種多様な装いは個性を象徴するように存在し、本来の姿を明確に写し出しているのです。

 

田中の作品を通して「あなた自身」という存在について、一度振り返ってみる機会になれば幸いです。

 

[本展に寄せて]

人の在り方を問う。顔や姿が見えない「誰か」に対し恐怖感や印象のズレを感じ疑問に思う。存在の輪郭は曖昧で空気のように掴みきれない。果たしてそれは本当に存在しているのか、概念なのか、人なのかと。何を基準に人は人を認識し判断するのか。

目にする姿、形、気配、不明な存在に情報を与え「誰か」は人として現存できるのか。存在を鮮明にする為に同じ型のモノを対比させる、立ち位置を定かにし、距離を測り、場に置く。私はそれは人が人として在る為に不可欠であると思う。人として立ち、質量があり影がある、そこに差が生まれ重なり場と成る。「在る」事でモノの輪郭が浮かぶ。

だが、明確になった「誰か」は一部が姿を消すと途端に正体不明になり、再度存在の認識を歪ませる。存在の立ち位置を確かめる、それは現代において人で在る為に重要な事である

 

田中幹希

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田中幹希

city #1

2022

SOLD OUT

田中は人物の顔を無くした彫刻作品を制作することで、現代社会においての匿名性を立体で記号化し、「誰でもない誰か」をテーマに人の佇まい、空気感、印象を表現するアーティストです。これまで東京を拠点としながら、東京、大阪など数多くの個展やグループ展に出展しています。

 

私たちは何を基準に個人を認識し判断するのでしょうか。名前や声、性格、体型など様々な要因があります。その中で顔は名刺のようなものであり個人を認識し、特定する上で重要なファクターです。それと同時に顔は単なる個人記号であり、その記号がなければ高い匿名性をもつことになります。田中は顔だけでなく指先や首元、姿勢も同様に個人を認識する要因であると捉え、その表情や個性を排除し、「誰でもない誰か」という匿名性を高めています。その中で多種多様な装いは個性を象徴するように存在し、本来の姿を明確に写し出しているのです。

 

田中の作品を通して「あなた自身」という存在について、一度振り返ってみる機会になれば幸いです。

 

[本展に寄せて]

人の在り方を問う。顔や姿が見えない「誰か」に対し恐怖感や印象のズレを感じ疑問に思う。存在の輪郭は曖昧で空気のように掴みきれない。果たしてそれは本当に存在しているのか、概念なのか、人なのかと。何を基準に人は人を認識し判断するのか。

目にする姿、形、気配、不明な存在に情報を与え「誰か」は人として現存できるのか。存在を鮮明にする為に同じ型のモノを対比させる、立ち位置を定かにし、距離を測り、場に置く。私はそれは人が人として在る為に不可欠であると思う。人として立ち、質量があり影がある、そこに差が生まれ重なり場と成る。「在る」事でモノの輪郭が浮かぶ。

だが、明確になった「誰か」は一部が姿を消すと途端に正体不明になり、再度存在の認識を歪ませる。存在の立ち位置を確かめる、それは現代において人で在る為に重要な事である

 

田中幹希

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取り扱い 銀座 蔦屋書店
エディション unique
サイズ 51.0 x 14.0 x 7.0 cm
素材 resin paint
商品コード 1100022898
配送までの期間 会期終了(4/21)から3週間後の発送を予定
備考 作品代金に配送料が含まれております
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