細井は、鉄に加え、ファブリックや工業製品など異素材を組み合わせ、日常生活で目にする家具などの立体物に擬態するかのような作品を多く生み出してきました。それらは、鑑賞者に一定の用途やそれに伴う動作を連想させつつも、道具としての従来の役割は剥奪されており、素材のもつ触覚的な刺激も相まって、強く観る者の感覚に訴えかけるものでした。

細井は制作において、「人が安心するのはどうゆう時なのか」ということにかねてより関心を抱いてきたと言います。細井が多用する鋼材は、インフラや建物など都市における我々の日常には欠かせない素材ですが、それらはあまり意識されることのない裏方的な存在であることが多く、我々に何らかの安心感を与えるのは、例えばソフトな印象の内装や家具であったりします。我々の知覚の不確かさや覚束なさは、これまでも一貫して細井のテーマとなってきました。

「深く腰掛けたソファーの手触り、窓から見える家々のエッジの効いた屋根、道端で見上げた陸橋の接合部。気にも留めない些細な日常風景は、いつの間にか記憶の中に積み重なって、大きな安心感に繋がっていく。私にとって物事を「知っている」状態は、自らの精神的支柱となり安寧を生み出す基盤である。けれど頭の中に漠然と存在している記憶やイメージは、身体の器官を通して仕入れた情報を、自分自身で無意識に取捨選択した結果に過ぎない。私の制作は、見たことのあるもの、触ったことのあるもの、あるいは肌で感じたことのある気配など、五感を通した情報により「知っている」と認識していることが、どれほど真実味を帯びたものかを確かめる行為である。安心の出処を探すため、日常生活にひっそりと存在している要素を掻い摘んでは、「これは何だったか」の記憶を辿る。」(細井えみか)

MORE

細井えみか

Legs #3

2025 - 2025

¥ 72,600 (税込)

細井は、鉄に加え、ファブリックや工業製品など異素材を組み合わせ、日常生活で目にする家具などの立体物に擬態するかのような作品を多く生み出してきました。それらは、鑑賞者に一定の用途やそれに伴う動作を連想させつつも、道具としての従来の役割は剥奪されており、素材のもつ触覚的な刺激も相まって、強く観る者の感覚に訴えかけるものでした。

細井は制作において、「人が安心するのはどうゆう時なのか」ということにかねてより関心を抱いてきたと言います。細井が多用する鋼材は、インフラや建物など都市における我々の日常には欠かせない素材ですが、それらはあまり意識されることのない裏方的な存在であることが多く、我々に何らかの安心感を与えるのは、例えばソフトな印象の内装や家具であったりします。我々の知覚の不確かさや覚束なさは、これまでも一貫して細井のテーマとなってきました。

「深く腰掛けたソファーの手触り、窓から見える家々のエッジの効いた屋根、道端で見上げた陸橋の接合部。気にも留めない些細な日常風景は、いつの間にか記憶の中に積み重なって、大きな安心感に繋がっていく。私にとって物事を「知っている」状態は、自らの精神的支柱となり安寧を生み出す基盤である。けれど頭の中に漠然と存在している記憶やイメージは、身体の器官を通して仕入れた情報を、自分自身で無意識に取捨選択した結果に過ぎない。私の制作は、見たことのあるもの、触ったことのあるもの、あるいは肌で感じたことのある気配など、五感を通した情報により「知っている」と認識していることが、どれほど真実味を帯びたものかを確かめる行為である。安心の出処を探すため、日常生活にひっそりと存在している要素を掻い摘んでは、「これは何だったか」の記憶を辿る。」(細井えみか)

MORE

取り扱い エステルオカダアートギャラリー
サイズ 15.0 x 25.0 x 15.0 cm
素材 テーブル脚、ファーボール、結束バンド、金具、塗装
商品コード 1100050371
配送までの期間 注文から2週間程度で発送
カテゴリー
購入条件