大岩オスカール
Oscar Oiwa
大岩オスカールは1965年ブラジル・サンパウロ生まれ。日本人の両親を持つ。89年にサンパウロ大学建築学部を卒業し、2004年にニューヨークに移住。東京とニューヨークを行き来しながら、都市での生活体験や社会問題をテーマに、風刺やユーモアを交えた、俯瞰的でダイナミックな絵画作品を制作している。2008〜09年にかけて個展「夢みる世界」が東京都現代美術館、福島県立美術館、高松市美術館を巡回。16年に参加した瀬戸内国際芸術祭では、直径12メートルのドーム内部を油性マジックの描画で埋め尽くすインスタレーションを展開した。
19年に金沢21世紀美術館で大規模個展「光をめざす旅」を開催。キャンバスにLEDを埋め込み、光のみを感じる目の桿体(かんたい)細胞を使って鑑賞する作品《星座 SP》(2018)を展示するなど、実験的な試みを行った。そのほかの個展に「大岩オスカール」(ブラジル国立美術館、2011)、展覧会に「終わりのむこうへ:廃墟の美術史」(渋谷区立松濤美術館、2018)など。作品は、金沢21世紀美術館、豊田市美術館、東京国立近代美術館、広島市現代美術館などに収蔵されている。