イギリス現代アート界を代表するアートユニット、ギルバート&ジョージ（Gilbert and George）の作品集。本書は、2018年から2022年にかけてフランスの「リュマ・アルル（LUMA Arles）」、スウェーデンの「ストックホルム近代美術館（Moderna Museet）」、ノルウェーの「アストルップ・ファーンリ現代美術館（Astrup Fearnley Museum of Modern Art）」、アイスランドの「レイキャビク美術館（Reykjavík Art Museum）」を巡回した回顧展「Gilbert & George: THE GREAT EXHIBITION 1971 - 2016」に伴い、LUMA財団（LUMA Foundation）と Heni Publishing によって共同刊行された。本書は、1967年にロンドンのセントラル・セント・マーチンズ（Central Saint Martins）で二人が出会って以来ペアで活動する作者の50年に渡るパートナーシップが持つ創造力を紹介する一冊である。

スイス人キュレーター、評論家、美術史家のハンス・ウルリッヒ・オブリスト（Hans Ulrich Obrist）とスウェーデン人キュレーター、美術評論のダニエル・ビルンバウム（Daniel Birnbaum）が、作者の活動を10年ごとにそれぞれ行った5つインタビューを掲載。20代前半頃の作品から、最新のシリーズまで、作者の作品を余すことなく掲載した重厚な図録となっている。作者自身がデザインを手掛け、トレードマークである派手な様式美が特徴的な一冊。全テキストがフランス語と英語の併記で収録されている。