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光を集める 山梨県北杜市清里 2016年冬至-2017年夏至

額装見本 (白色)

光を集める 山梨県北杜市清里 2016年冬至-2017年夏至

額装見本 (白色)

光を集める 山梨県北杜市清里 2016年冬至-2017年夏至

展示風景。左から2番目が本作品。

額装見本 (白色)
額装見本 (白色)
展示風景。左から2番目が本作品。

北野謙は1968年東京都生まれ。バブル崩壊前後の混迷する東京を長時間露光で撮影した白黒写真のシリーズ《溶游する都市》や、世界各地の様々な文化や立場の集団を訪ねて撮影し、数十人の肖像を暗室で多重露光して一枚の写真に焼きつけた《our face》など、明確なコンセプトのもと、光や時間の集積によって世界のありようを視覚化しようとする数々の試みを行ってきました。

 

《光を集める》シリーズは、冬至から夏至、あるいは夏至から冬至の約半年間、フィルムカメラのシャッターを開放し続けて撮影されました。超長時間露光によって太陽の軌跡が無数の白い線で写っています。雨や曇りの日があれば光の線は途切れ、晴れの日が続けば眩く太い線になって現れます。太陽の軌道は地球の公転により少しずつ位置を変え、木々やビル群の上を何本もの光が通っていく光景は写真でしか捉えることができません。1日として同じ日は無いように、写真に写る太陽の軌跡も天候によって変化し続けます。本作は、山梨県の清里で、冬至から夏至に撮影されました。右端の木には冬の時期で葉がついていませんが、左に進むにつれて夏になるので左端には葉の茂る木が写っています。

 

作品ステートメント

写真は“光が像を結ぶ”一事にかかっている。

写真家は行為者として明確な主語で、コンセプトを立て作品を制作する。ところがそれを追求していくと、自分のやったことなのに像が“立ち現れた”としか言いようのない、得体の知れない“淵”に立っている時がある。(僕はこれを“ゆらぎの淵”とよんでいる。)

例えば、屋根の上に半年間取り付けたカメラを丁寧に取り出し、汚れを落としてフィルムを回収する。現像すると何本かに1本、ネガにうっすらと太陽の光跡が写っているものがある。それを丁寧にスキャンしてPhotoshopで調整する。すると見たことのない光跡がぐわっと浮かび上がる。無数の線は、46億年変わらない地球の公転と自転が刻む〈冬至—夏至〉の宇宙的リズムである。

「撮る(能動態)」とも「撮られた(受動態)」とも違う 「現れた」としか言いようのないこの“淵”は、行為なのか状態なのか。「する/される」の関係に集約されない主体と主語。(國分功一郎著『中動態の世界』には言葉の歴史の中で、動詞が〈能動態/受動態〉の対立構造になる前の世界について書かれている。)

“淵”への切符(方法)が見つかった時は(少し怖いのだけど)至福である。

そしてそこから見える世界を、写真というメディウムに入れて少しでも持ち帰りたいと思う。

2017年9月 北野 謙

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北野謙

光を集める 山梨県北杜市清里 2016年冬至-2017年夏至

2017

¥ 295,900 (税込)

北野謙は1968年東京都生まれ。バブル崩壊前後の混迷する東京を長時間露光で撮影した白黒写真のシリーズ《溶游する都市》や、世界各地の様々な文化や立場の集団を訪ねて撮影し、数十人の肖像を暗室で多重露光して一枚の写真に焼きつけた《our face》など、明確なコンセプトのもと、光や時間の集積によって世界のありようを視覚化しようとする数々の試みを行ってきました。

 

《光を集める》シリーズは、冬至から夏至、あるいは夏至から冬至の約半年間、フィルムカメラのシャッターを開放し続けて撮影されました。超長時間露光によって太陽の軌跡が無数の白い線で写っています。雨や曇りの日があれば光の線は途切れ、晴れの日が続けば眩く太い線になって現れます。太陽の軌道は地球の公転により少しずつ位置を変え、木々やビル群の上を何本もの光が通っていく光景は写真でしか捉えることができません。1日として同じ日は無いように、写真に写る太陽の軌跡も天候によって変化し続けます。本作は、山梨県の清里で、冬至から夏至に撮影されました。右端の木には冬の時期で葉がついていませんが、左に進むにつれて夏になるので左端には葉の茂る木が写っています。

 

作品ステートメント

写真は“光が像を結ぶ”一事にかかっている。

写真家は行為者として明確な主語で、コンセプトを立て作品を制作する。ところがそれを追求していくと、自分のやったことなのに像が“立ち現れた”としか言いようのない、得体の知れない“淵”に立っている時がある。(僕はこれを“ゆらぎの淵”とよんでいる。)

例えば、屋根の上に半年間取り付けたカメラを丁寧に取り出し、汚れを落としてフィルムを回収する。現像すると何本かに1本、ネガにうっすらと太陽の光跡が写っているものがある。それを丁寧にスキャンしてPhotoshopで調整する。すると見たことのない光跡がぐわっと浮かび上がる。無数の線は、46億年変わらない地球の公転と自転が刻む〈冬至—夏至〉の宇宙的リズムである。

「撮る(能動態)」とも「撮られた(受動態)」とも違う 「現れた」としか言いようのないこの“淵”は、行為なのか状態なのか。「する/される」の関係に集約されない主体と主語。(國分功一郎著『中動態の世界』には言葉の歴史の中で、動詞が〈能動態/受動態〉の対立構造になる前の世界について書かれている。)

“淵”への切符(方法)が見つかった時は(少し怖いのだけど)至福である。

そしてそこから見える世界を、写真というメディウムに入れて少しでも持ち帰りたいと思う。

2017年9月 北野 謙

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取り扱い MEM
エディション 10
サイズ 62.8 x 78.0 x 3.0 cm
素材 インクジェットプリント
商品コード 1100003409
配送までの期間 額付。ご注文後にプリントと額を制作しますので、発送日に関しては、ご購入者へ別途ご連絡いたします。
備考 サイズは額装サイズです。価格は額代を含みます。
額の仕様:木製、UVアクリル、ブックマット装填 
色:黒、白、茶から選択可。ご指定が無い場合は白色で制作します。

プリントのみ購入ご希望の方はMEMへお問い合わせください。
イメージサイズ:37.7×56cm

同イメージで大きなサイズ(66.4×100cm、101×150cm)もございます。詳細はMEMへお問い合わせください。
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