北野謙
Ken Kitano
北野謙は1968年東京都生まれ。日本大学生産工学部数理工学科を卒業後、93年よりフリーランスの写真家として活動を続ける。2004年写真の会賞、07年日本写真協会新人賞受賞。12年には文化庁芸術家在外研修員としてアメリカ・ロサンゼルスに1年間滞在。バブル崩壊前後の混迷する東京を長時間露光で撮影した白黒写真のシリーズ「溶游する都市」や、世界各地の様々な文化や立場の集団を訪ねて撮影し、数十人の肖像を暗室で多重露光して一枚の写真に焼きつけた「our face」など、明確なコンセプトのもと、光や時間の集積によって世界のありようを視覚化しようとする数々の試みを行う。
主な個展に、「アーティスト・プロジェクト#2.02 北野謙:光を集める」(埼玉県立近代美術館、2017)、「our face – prayers」(Pace/MacGill Gallery、米国、2015)、「our face: Asia」(MEM、東京、2013)、「溶游する都市」(I.C.A.C.ウェストンギャラリー、東京、1993)など。グループ展に、「イメージの洞窟 意識の源を探る」(東京都写真美術館、2019)、「エッケ・ホモ 現代の人間像を見よ」(国立国際美術館、大阪、2016)、「現代写真の母型シリーズ:写真ゲーム」(川崎市市民ミュージアム、2008)、「写真の現在3—臨界をめぐる6つの試論」(東京国立近代美術館、2006)、「第16回写真の会展」(Place M、東京、2004)など。