土肥美穂は1974年奈良県生まれ。2000年に東京造形大学彫刻科を卒業後、02年に同大学研究生を修了する。木や真鍮、銅板や糸、布、紙など様々な素材を接合させた立体作品を制作。時に彩色を施して素材の質感を変化させる、また布と銅板といった繊細さと硬質さを共存させるなど、人間の視覚にずれを生じさせることを意図しながら、独特の形状を生み出す。素材の調和と反発を巧みに制御してつくり出される造形の躍動感が、生命力を想起させる。これまで、「ショーケースギャラリー 土肥美穂展」（横浜市民ギャラリーあざみ野、2019）、「Münster Sculpture Project in Sagamihara -さがみはら野外彫刻展2018-」（鹿沼公園、神奈川）、「SOMETHINKS2016 Artist recommendation vol.3 Rad Major Package」（アートラボはしもと、神奈川）などのグループ展に参加。19年にはアメリカ・ロサンゼルスのNonaka-Hillで個展を開催したほか、シカゴやメキシコシティの展覧会に参加するなど国内外で活動の場を広げている。