大谷一生
Issei Otani
大谷一生は1977年京都府生まれ。和光大学芸術学科にて学ぶ。2001年の初個展以後、等身大の愛をテーマに、動物の姿を借りて、人間にとって身近な存在を描いた作品を発表している。大谷の内的世界を反映した鮮やかで叙情的な画面や、そこに描かれた生き物たちの視線は、表現主義の作品を彷彿とさせる。いっぽう、全ての作品には下描きがなく、水墨画を思わせる即興的な筆致、平面的な構成、強弱をつけた線描による対象の躍動感など、伝統的な東洋美術の影響も随所に見られる。大谷はこれらの要素を融合させることで、現代の日本人画家としての可能性を追求している。