小林孝亘
Takanobu Kobayashi
小林孝亘は1960年東京都生まれ。愛知県立芸術大学美術学部油画科卒業。大学卒業後の活動初期には、外界との接触を極力避けていた自分自身を、「潜水艦」というモチーフに投影し、9年間にわたって繰り返し描画。95年に水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催した「水戸アニュアル '95―器と物差し」では、柔らかな木漏れ日に包まれた公園の水飲み場や犬などを描いた作品を発表するなど、自身の内面の移り変わりによって作品を変化させていった。96年文化庁芸術家在外研修員としてバンコクに滞在。90年代後半より、器や枕など日常的なものを題材に、普遍性と光に重点を置いた絵画を制作。一貫して具体的な題材で作品を仕上げてきた。主な個展に「小林孝亘展-終わらない夏」(目黒区美術館、2004)「小林孝亘展-私たちを夢見る夢」(横須賀美術館、2014)。主な展覧会に「絵画の庭−ゼロ年代日本の地平から」(国立国際美術館、大阪、2010)、「画家の詩、詩人の絵」(平塚市美術館ほか、2015-16)、「エッケ ホモ 現代の人間像を見よ」(国立国際美術館、大阪、2016)など。