木村太陽は1970年神奈川県生まれ。95年創形美術学校研究科卒業。99〜2000年まで五島記念文化財団の海外研修プログラムでドイツに滞在し、続いて02〜03年にポーラ美術振興財団海外研修プログラムでドイツに、13年にはアジアンカルチャルカウンシル個人助成でニューヨークに滞在する。日々の気づきや体験をドローイング帳などに描き留め、身近な素材を使った立体作品やインスタレーション、また映像やパフォーマンスとして展開。整然と並んだ牛乳パックの注ぎ口を覗くとその中で密集している人たち、複数の目がこちらを見つめるファッション誌の一面、クマのぬいぐるみに縫い付けられた無数のイヤホンから流れる話し声や笑い声と、ユニークな手法を用いて日常に潜む違和感や身体的感覚を作品化している。近年の個展に「ペインティング&立体」（ギャルリー東京ユマニテ、2020）、「55 Bethune Street, NYC」（アートコートギャラリー、大阪、2014〜15）などがある。