ニューヨークを拠点に活動するフランス人編集者、作家、スタイリストのクリストファー・ニケ(Christopher Niquet)によるファッション&カルチャー誌。毎号一人のアーティスト、写真家、タレント、作家の意見や作品に焦点を当て紹介する。クリストファー・ニケは、これまでにカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)やクリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)、アンナ・モリナーリ(Anna Molinari)をはじめとしたデザイナーの舞台裏で働き、『ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)』誌の寄稿ライター、『エル・フランス(ELLE France)』誌のエディター、『セルフ・サービス(Self Service)』誌のスタイリストを務めた経験を持つ。

アートディレクションは「Rupert Smyth Studio」が手がける。ファッション、アート、本を愛する人たちのコレクターズアイテムとして毎号異なるデザインで企画されている。

第16号は、『The Old World, Living New』をタイトルに掲げ、アメリカ人フォトグラファー、テレーズ・ボニー(Thérèse Bonney)を特集する。1923年、パリに暮らす一人のアメリカ人女性が、あるアイデアを思いついた。身の回りに現れはじめた新しい部屋を写真に収め、それをアメリカへ送るというものである。その女性こそ、テレーズ・ボニーである。当時、「ソルボンヌ大学(Sorbonne University)」で博士号を取得した最初期のアメリカ人女性の一人となったばかりで、画家のラウル・デュフィ(Raoul Dufy)やジョルジュ・ルオー(Georges Rouault)を友人に持ち、学問の道を歩むことよりも、身の回りで起きていることに関心を寄せていた。そこで起きていたのは、モダニズムであった。

彼女は、デザイナーのジャン=ミシェル・フランク(Jean-Michel Frank)、建築家のピエール・シャロー(Pierre Chareau)、デザイナーのジョルジュ・ジョー=ブルジョワ(Georges Djo-Bourgeois)、画家であり彫刻家のサラ・リプスカ(Sarah Lipska)らが家庭生活の慣習を解体していくなかで手がけたインテリアを撮影した。装飾や重厚な家具は姿を消し、代わりに何もない空間、見慣れない素材、新しいオブジェが現れる。新たな暮らし方が立ち現れたのである。それから1世紀を経た今も、これらの部屋は驚くほどラディカルに映る。

本号は、彼女のアーカイブへと立ち返り、インテリアを通して1920年代のパリを見つめるとともに、部屋がそこに住む人のほとんどすべてを語りうることを、ごく早い時期から理解していた、今ではほぼ忘れられた一人の女性に光を当てる。ポートフォリオ全編にわたって、小説家であり詩人であるガートルード・スタイン(Gertrude Stein)の『Tender Buttons』(1914年)に収録された散文詩「Rooms」が添えられている。

ボニーによる緻密に構成されたインテリアと対をなすように、フォトグラファーのブルーノ・スタウブ(Bruno Staub)とファッションエディターのシャルロット・コレ(Charlotte Collet)は、4人のティーンエイジャーとともにパリ郊外のトレーラーキャンプを訪れた。そこに壮大な物語はない。4人はただぶらぶらと過ごし、言葉を交わし、待ち、退屈する。服装もまた気負いがない。粗削りで見慣れた、ときにほとんど平凡とさえいえる服が、流行をさほど意識することなく身につけられている。

その簡素さには、どこかエリック・ロメール(Éric Rohmer)の映画を思わせるものがある。人と人とのささやかなつながり、空白のまま過ぎていく時間、そして何も起こらないと思っていたところに、ふいに何かが起こる感覚。ファッションはそこにあるが、服は見せるためではなく、着られるためにある。スタイルはほとんど偶然のように現れる。

ブランド企画では、独自の視覚世界を持つフォトグラファーやアーティストに新しいコレクションを託している。今回は、写真家であり、ロンドンを拠点とする出版社兼書店「IDEA」の創設者の一人であるアンジェラ・ヒル(Angela Hill)が「ボッテガ ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」と出会う。これまでの号では、ブルース・ウェーバー(Bruce Weber)が「セリーヌ(CELINE)」を撮影し、ホンマタカシが「ジャックマリーマージュ(JACQUES MARIE MAGE)」を手がけた。ローズマリー・トロッケル(Rosemarie Trockel)は「ロエベ(LOEWE)」を紛れもなく自身の世界へと変えてきた。

アンジェラ・ヒルはロンドンで、ロサンゼルスのスケーター、ジョージア・マーティン(Georgia Martin)を撮影した。身にまとうのは、ルイーズ・トロッター(Louise Trotter)による「ボッテガ ヴェネタ」のコレクションに、学校の制服や普段着を組み合わせた装いである。ヘアも、メイクも、レタッチもない。やがて、どこまでが「ボッテガ ヴェネタ」で、どこからがジョージア自身のワードローブなのか、見分けることが難しくなる。そして、それこそが狙いである。ランウェイから切り離されたコレクションが、ひとりの人間の生活へと溶け込んでいく。ファッションは衣服となり、衣服はスタイルとなる。何が誰のものかは、もはやほとんど意味をなさない。

コントリビューター:テレーズ・ボニー、シャルロット・コレ、アンジェラ・ヒル、ブルーノ・スタウブ、ガートルード・スタイン、田坂久都

※ 本書は製作プロセス、紙の性質上、カバーの角部分に軽度のダメージがある可能性がございます。予めご了承ください。

プレオーダー *10月入荷予定

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アンジェラ・ヒル クリストファー・ニケ

[予約受付中] STUDY MAGAZINE VOLUME 16

2026

¥ 8,800 (税込)

ニューヨークを拠点に活動するフランス人編集者、作家、スタイリストのクリストファー・ニケ(Christopher Niquet)によるファッション&カルチャー誌。毎号一人のアーティスト、写真家、タレント、作家の意見や作品に焦点を当て紹介する。クリストファー・ニケは、これまでにカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)やクリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)、アンナ・モリナーリ(Anna Molinari)をはじめとしたデザイナーの舞台裏で働き、『ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)』誌の寄稿ライター、『エル・フランス(ELLE France)』誌のエディター、『セルフ・サービス(Self Service)』誌のスタイリストを務めた経験を持つ。

アートディレクションは「Rupert Smyth Studio」が手がける。ファッション、アート、本を愛する人たちのコレクターズアイテムとして毎号異なるデザインで企画されている。

第16号は、『The Old World, Living New』をタイトルに掲げ、アメリカ人フォトグラファー、テレーズ・ボニー(Thérèse Bonney)を特集する。1923年、パリに暮らす一人のアメリカ人女性が、あるアイデアを思いついた。身の回りに現れはじめた新しい部屋を写真に収め、それをアメリカへ送るというものである。その女性こそ、テレーズ・ボニーである。当時、「ソルボンヌ大学(Sorbonne University)」で博士号を取得した最初期のアメリカ人女性の一人となったばかりで、画家のラウル・デュフィ(Raoul Dufy)やジョルジュ・ルオー(Georges Rouault)を友人に持ち、学問の道を歩むことよりも、身の回りで起きていることに関心を寄せていた。そこで起きていたのは、モダニズムであった。

彼女は、デザイナーのジャン=ミシェル・フランク(Jean-Michel Frank)、建築家のピエール・シャロー(Pierre Chareau)、デザイナーのジョルジュ・ジョー=ブルジョワ(Georges Djo-Bourgeois)、画家であり彫刻家のサラ・リプスカ(Sarah Lipska)らが家庭生活の慣習を解体していくなかで手がけたインテリアを撮影した。装飾や重厚な家具は姿を消し、代わりに何もない空間、見慣れない素材、新しいオブジェが現れる。新たな暮らし方が立ち現れたのである。それから1世紀を経た今も、これらの部屋は驚くほどラディカルに映る。

本号は、彼女のアーカイブへと立ち返り、インテリアを通して1920年代のパリを見つめるとともに、部屋がそこに住む人のほとんどすべてを語りうることを、ごく早い時期から理解していた、今ではほぼ忘れられた一人の女性に光を当てる。ポートフォリオ全編にわたって、小説家であり詩人であるガートルード・スタイン(Gertrude Stein)の『Tender Buttons』(1914年)に収録された散文詩「Rooms」が添えられている。

ボニーによる緻密に構成されたインテリアと対をなすように、フォトグラファーのブルーノ・スタウブ(Bruno Staub)とファッションエディターのシャルロット・コレ(Charlotte Collet)は、4人のティーンエイジャーとともにパリ郊外のトレーラーキャンプを訪れた。そこに壮大な物語はない。4人はただぶらぶらと過ごし、言葉を交わし、待ち、退屈する。服装もまた気負いがない。粗削りで見慣れた、ときにほとんど平凡とさえいえる服が、流行をさほど意識することなく身につけられている。

その簡素さには、どこかエリック・ロメール(Éric Rohmer)の映画を思わせるものがある。人と人とのささやかなつながり、空白のまま過ぎていく時間、そして何も起こらないと思っていたところに、ふいに何かが起こる感覚。ファッションはそこにあるが、服は見せるためではなく、着られるためにある。スタイルはほとんど偶然のように現れる。

ブランド企画では、独自の視覚世界を持つフォトグラファーやアーティストに新しいコレクションを託している。今回は、写真家であり、ロンドンを拠点とする出版社兼書店「IDEA」の創設者の一人であるアンジェラ・ヒル(Angela Hill)が「ボッテガ ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」と出会う。これまでの号では、ブルース・ウェーバー(Bruce Weber)が「セリーヌ(CELINE)」を撮影し、ホンマタカシが「ジャックマリーマージュ(JACQUES MARIE MAGE)」を手がけた。ローズマリー・トロッケル(Rosemarie Trockel)は「ロエベ(LOEWE)」を紛れもなく自身の世界へと変えてきた。

アンジェラ・ヒルはロンドンで、ロサンゼルスのスケーター、ジョージア・マーティン(Georgia Martin)を撮影した。身にまとうのは、ルイーズ・トロッター(Louise Trotter)による「ボッテガ ヴェネタ」のコレクションに、学校の制服や普段着を組み合わせた装いである。ヘアも、メイクも、レタッチもない。やがて、どこまでが「ボッテガ ヴェネタ」で、どこからがジョージア自身のワードローブなのか、見分けることが難しくなる。そして、それこそが狙いである。ランウェイから切り離されたコレクションが、ひとりの人間の生活へと溶け込んでいく。ファッションは衣服となり、衣服はスタイルとなる。何が誰のものかは、もはやほとんど意味をなさない。

コントリビューター:テレーズ・ボニー、シャルロット・コレ、アンジェラ・ヒル、ブルーノ・スタウブ、ガートルード・スタイン、田坂久都

※ 本書は製作プロセス、紙の性質上、カバーの角部分に軽度のダメージがある可能性がございます。予めご了承ください。

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取り扱い twelvebooks
サイズ 29.7 x 21.0 x cm
重量 1.0kg
商品コード 1100059084
出版 STUDY
著者 Christopher Niquet
配送までの期間 プレオーダー *10月入荷予定
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送料 ¥770(税込)
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