¥ 9,900 (税込)
日本人写真家、横浪修の作品集。作者はこれまで長きに渡り、生まれながらに宿る動物的な本能や素質と、アイデンティティとの間にある機微な境界線を静かに辿ってきた。本シリーズは、幼い頃に見られる自然さを探ることから始まった。移ろう空を背に、肩と顎の間でバランスを保ちながら果物や野菜を挟む子供たち。そこに自己認識(セルフアウェアネス)が静かに芽生え始め、やがてその変化を考察する作品へと進化していった。
以前の写真では、子供たちは意図もなくレンズに視線を向け、いたずら心を見せるものもあれば、重々しい静けささえ感じさせるものまで、その表情は幅広く多様であった。子供たちは世界から少しだけ離れた場所に在り、自然のままでいながら、落ち着きも孕んでいる。そこでは、果物のバランスをとるという行為が、「ただ在ること」という言葉なき挑戦を表す詩的なメタファーとなっている。
5年の時を経て、同じ空の下、同じ光の中で同じ被写体を見ると、微細な変化に気付く。手はよりしっかりと固定され、視線はより集中して向けられる。かつては動物的な自然さを醸し出していたものが、静かな自己の存在という内なる意志の芽吹きへと変化している。子供のままであることに変わりはないが、自我の輪郭が立ち現れているのだ。まだ垣間見える程度ではあるが、紛れもなくそこにある。
果物と肌、空と肩、本能と意思、その間に、柔らかな移り変わりの記録がある。
作者自身が書き下ろした序文(日本語、英訳)を収録。
プレオーダー *11月入荷予定
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| 取り扱い | twelvebooks |
|---|---|
| エディション | limited edition of 1,000 copies |
| サイズ | 30.0 x 22.7 x cm |
| 重量 | 1.0kg |
| 商品コード | 1100047904 |
| 出版 | LIBRARYMAN |
| 著者 | Osamu Yokonami |
| ISBN | 9789188113894 |
| 配送までの期間 | プレオーダー *11月入荷予定 |
| カテゴリー | |
| 送料 | ¥770(税込) |
| 購入条件 |