松井は作品に、比喩として、『寓意の入れ物』と名付けている。作品を器に見立て、そこで『物語』が発生する間際の感覚を探っている。2014年ヨコハマトリエンナーレにて油彩作品の一連が展示され、以降も精力的に制作を続けている。松井が寓話を語るように描いているのだが、具体的な説明は無く、鑑賞者に物語の行方は委ねられている。描いた季節によっても色合いや、マチエールが異なるのも松井作品の魅力の一つである。

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「私は絵を描く時に、描画材料にさほどこだわりません。私の役目は、物理的な材料と道具によって生じる画面を重視し、描く時に身体に伝わる感覚や音を受け止め、また指示を出すコンダクターと捉えています。図像や物語は最初から予定されていません。画面のバランス上に、初めて見え隠れします。それが最初からあたかもあったかのような絵=pictureになれば、その作品は、ある程度うまくいくでしょう。しかし、それではちょっと手慣れの線や塗りで収まってしまいます。ならばと、もっとも面白くない平凡な絵に近づけようとして見ると、どうでしょう。なんとも言えない居心地の悪さが、画面に現れます。迫力と無縁の、しかし見る身体を射るような要素が生まれると、絵は広がりを見せてくれます。」

松井智惠

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松井智惠

Picture 2016 – 01

2016

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松井は作品に、比喩として、『寓意の入れ物』と名付けている。作品を器に見立て、そこで『物語』が発生する間際の感覚を探っている。2014年ヨコハマトリエンナーレにて油彩作品の一連が展示され、以降も精力的に制作を続けている。松井が寓話を語るように描いているのだが、具体的な説明は無く、鑑賞者に物語の行方は委ねられている。描いた季節によっても色合いや、マチエールが異なるのも松井作品の魅力の一つである。

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「私は絵を描く時に、描画材料にさほどこだわりません。私の役目は、物理的な材料と道具によって生じる画面を重視し、描く時に身体に伝わる感覚や音を受け止め、また指示を出すコンダクターと捉えています。図像や物語は最初から予定されていません。画面のバランス上に、初めて見え隠れします。それが最初からあたかもあったかのような絵=pictureになれば、その作品は、ある程度うまくいくでしょう。しかし、それではちょっと手慣れの線や塗りで収まってしまいます。ならばと、もっとも面白くない平凡な絵に近づけようとして見ると、どうでしょう。なんとも言えない居心地の悪さが、画面に現れます。迫力と無縁の、しかし見る身体を射るような要素が生まれると、絵は広がりを見せてくれます。」

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取り扱い MEM
サイズ 22.7 x 15.8 x 2.0 cm
素材 キャンバスに油彩
商品コード 1100012851
配送までの期間 ご注文いただいてから収納箱を制作します。納品まで2〜3週間を予定しております。
備考 額装されていません。額装希望の方は別途お見積もりいたしますのでお問い合わせください。
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