©Yasuka Goto/Photo by Hyogo Mugyuda

©Yasuka Goto/Photo by Hyogo Mugyuda

©Yasuka Goto/Photo by Hyogo Mugyuda
©Yasuka Goto/Photo by Hyogo Mugyuda

後藤靖香は、自身の祖父や大叔父の戦争体験をはじめ、歴史の中に埋没した個人史や土地に刻まれた記憶を丹念に掘り起こし、大画面に劇画調の筆致で描き出す表現で知られています。壁を覆うほどのスケールに大胆な構図で展開されるその作品は、迫力ある筆跡と圧倒的な存在感によって、鑑賞者の記憶に深く刻まれます。

近年は日本の伝統芸能である人形浄瑠璃・文楽を題材に取り組み、表現の幅をさらに広げています。2023年の「中之島文楽2023-人形浄瑠璃 文楽×講談×現代美術プロジェクションマッピング」では、青を基調とした舞台美術の原画を手掛け、プロジェクション・マッピングの素材として作品提供したほか、緞帳を飾る巨大なドローイングを発表しました。その調査の過程で後藤は、戦時下の文楽公演において「肉弾三勇士」や「九軍神」といった題材が上演され、戦意高揚や戦争美談というプロパガンダというかたちで国策に協力していたという歴史的事実に行き当たります。かねてより戦争の記憶を取材し作品化してきた後藤にとって、この発見は思いがけない接点となり、その後に制作された作品《堂々巡り》として結実しました。同作品では、真珠湾攻撃で戦死した九軍神の一人である上田定が象徴的に描かれ、2024年のART OSAKA Expanded Sectionにて発表されました。

約5年ぶりとなるTEZUKAYAMA GALLERYでの個展では、原爆投下時に爆心地で命を落とした作家の親族である後藤壽三郎を起点に作品が展開されます。これまで自身の祖父や大叔父の戦争体験や当時を生き抜いた人々の記憶を描いてきた後藤ですが、初めて「原爆・ヒロシマ」という題材に個人的な繋がりを通じて対峙します。

MORE

後藤靖香

郵便配達員 後藤壽三郎(BS)

2025 - 2025

¥ ASK

後藤靖香は、自身の祖父や大叔父の戦争体験をはじめ、歴史の中に埋没した個人史や土地に刻まれた記憶を丹念に掘り起こし、大画面に劇画調の筆致で描き出す表現で知られています。壁を覆うほどのスケールに大胆な構図で展開されるその作品は、迫力ある筆跡と圧倒的な存在感によって、鑑賞者の記憶に深く刻まれます。

近年は日本の伝統芸能である人形浄瑠璃・文楽を題材に取り組み、表現の幅をさらに広げています。2023年の「中之島文楽2023-人形浄瑠璃 文楽×講談×現代美術プロジェクションマッピング」では、青を基調とした舞台美術の原画を手掛け、プロジェクション・マッピングの素材として作品提供したほか、緞帳を飾る巨大なドローイングを発表しました。その調査の過程で後藤は、戦時下の文楽公演において「肉弾三勇士」や「九軍神」といった題材が上演され、戦意高揚や戦争美談というプロパガンダというかたちで国策に協力していたという歴史的事実に行き当たります。かねてより戦争の記憶を取材し作品化してきた後藤にとって、この発見は思いがけない接点となり、その後に制作された作品《堂々巡り》として結実しました。同作品では、真珠湾攻撃で戦死した九軍神の一人である上田定が象徴的に描かれ、2024年のART OSAKA Expanded Sectionにて発表されました。

約5年ぶりとなるTEZUKAYAMA GALLERYでの個展では、原爆投下時に爆心地で命を落とした作家の親族である後藤壽三郎を起点に作品が展開されます。これまで自身の祖父や大叔父の戦争体験や当時を生き抜いた人々の記憶を描いてきた後藤ですが、初めて「原爆・ヒロシマ」という題材に個人的な繋がりを通じて対峙します。

MORE

取り扱い TEZUKAYAMA GALLERY
サイズ 65.3 x 50.0 x 2.5 cm
重量 2.0kg
素材 canvas, acrylic, india ink
商品コード 1100047534
配送までの期間 個展「壽三郎ノ罷リ路(じゅさぶろうのまかりぢ)」に出展中。(会期: 2025.9.20 Sat - 2025.10.18 Sat)
会期終了後、2週間以内に発送。
カテゴリー