グローバル刃物メーカーの貝印株式会社の「紙カミソリ®」は、ハンドルに紙、刃体(ヘッド全体を含む)に金属を使用したカミソリ。今回のコラボレーションは、「紙カミソリ®」の特徴であるグラフィックの自由度の高さを活かし、横尾忠則の「ピンクガール」シリーズの作品を紙カミソリにデザインしたアートコラボレーションです。コラボレーションデザインは、貝印にて実施。日常を楽しく彩るための美しいデザインを日々進化させている貝印のデザイン思考を取り込んだ「アートとデザイン」が融合する取り組みとして実現されました。
このオリジナル紙カミソリを、8月23日(金)より、「NADiff a/p/a/r/t」にて先行販売いたします。
紙カミソリ × 横尾忠則 アーティストコラボレーションシリーズ
ハンドルに紙、刃体(ヘッド部含む)に金属を使用し、「脱プラスチック」を実現した、折り紙のように一枚の紙を組み立てて使う紙カミソリ(従来貝印製3枚刃カミソリに比べ98%プラスチック使用量削減)。
1回使い切りで細菌の繁殖やサビの心配がなく、いつでも清潔に使用できます。耐水性に優れた仕様のため、水やお湯(約40℃)に濡れても使用が可能。
本体は約3mmの薄型形状で重さ約4gと超軽量のため、バッグにサッと入れて、手軽に持ち運びができます。
シンプルで手に取りやすいジェンダーフリーなデザインは、紙の強度や厚み、持ち手の長さなど、全ての方にちょうど良いサイズ感です。
【サイズ詳細】
・本体
<組立前>縦131.5mmx横59.7mmx厚さ3.1mm
<組立後>縦96mmx横41.6mmx厚さ17mm
・PKG
H:203mm W:323mm D:30mm
横尾忠則コメント
描いた作品が60年後に立体化されて商品になるなんて、まったく思いもよらないことでした。カミソリと言っても小さく、紙でできており、それはそれで非常にキッチュな感じがして面白く、言い方を変えれば「彫刻」と呼んでもいいくらいです。また、「紙カミソリ®」 は折り紙のようでもあり、1枚の紙から鶴や兜を折ることにも似ていて極めて日本的でもあるように感じます。僕の絵を入れるなんて、お遊びの精神から生まれた商品でもあるわけだから、その精神を徹底して、社会に拡張していけば「紙カミソリ®」が既存の概念を変え、世界を変えていくことになると思います。
デザイナーコメント(デザイン担当:鈴木曜)
今回、横尾先生の「ピンクガール」シリーズとコラボレーションさせていただきました。作品の中で描かれているカミソリはおそらく貝印の商品という確信もあり「これだ!」と思っていたところ、横尾先生ご本人からも「『ピンクガール』という作品シリーズがいいかもしれない」とご提案いただけて、運命を感じました。制作過程のディスカッション時に「女性が髭を剃るというショッキングな作品がカミソリに載っているのは、ある意味スキャンダルだ」という先生の一言に感銘を受け「セクシースキャンダル」というタイトルを考案し、デザインにも組み込みました。作品の配置や、裸体の見え方にもこだわりました。3種類のバリエーションを持つ「ピンクガール」を全て網羅し、先生監修の元でオリジナル仕様のリメイク「モザイク仕様」もデザインさせていただきました。ぜひ商品を手に取って組み立ててみてください。
NADiff a/p/a/r/t
「NADiff a/p/a/r/t」は1996年に創業され、翌97年表参道に「ナディッフ・NADiff」としてオープン。その約10年後、2008年に恵比寿に移転。店舗名を「ナディッフ アパート・NADiff a/p/a/r/t」に変え、今日まで現代美術の魅力や見どころを、本やグッズ、イベント、展覧会の開催などを通じて紹介する活動を行う。
Artist Profile
横尾忠則
1936年兵庫県生まれ。56年より神戸新聞社にてグラフィックデザイナーとして活動後、59年に独立。唐十郎、寺山修司、土方巽といった舞台芸術のポスターなどを数多く手がけ、69年にパリ青年ビエンナーレ版画部門大賞を受賞。72年にはニューヨーク近代美術館で個展を開催するほどの活動を見せるも、80年7月に同館で開催されたピカソ展に衝撃を受け、「画家宣言」を発表。以降、画家としてニュー・ペインティングととらえられる具象的な作品を制作するようになる。洞窟や滝といった自然風景から、街中の「Y字路」を描いたシリーズ、俳優、ミュージシャンといったスターたちの肖像画まで、多様な作品を手がけることでも知られている。