筒井文那は、作品ごとに悲しくもあたたかい小さな物語を展開し、幻想的で少しダークな世界観を表現しています。このたび、NODA CONTEMPORARYで初開催となる個展「思い出つぎはぎ穴あきのきみ」を開催します。
近年、祖父や一緒に暮らしていた犬や文鳥が相次いで亡くなってしまい、その出来事から大きな影響を受けた筒井。以前から生や死について描いてきた筒井は、記憶や存在についても考察を深めるようになり、作品に落とし込むようになりました。
本展では、30点以上の作品を展示。会期にあわせ、「OIL by 美術手帖」でも出展作を販売いたします。自身の作品について「生きていた彼らや作品のなかの『子たち』の記憶の保護、私の存在を残すための記憶媒体」であると言う筒井。「ファンタジックでお別れだらけの行き止まりの世界を見て、胸の奥にキュッとした滲む痛みを感じていただきたい」と語る筒井の作品世界を、オンラインでもお楽しみください。
《つぎはぎにするきみ》(2024)
《夢みる亡霊》(2024)
《正しい記憶の弔い方》(2023)
《架空の同居(一度の魔法)》(2024)
《架空の同居(優しい朝)》(2024)
NODA CONTEMPORARY
NODA CONTEMPORARYは2007年の設立以来、現代美術の企画ギャラリーとして、具象・抽象にこだわらず、新鮮な感覚を持つ若手アーティストの作品を中心に様々な展覧会を開催。地元・名古屋だけでなく、アートフェアや百貨店などにも積極的に出展するなど幅広く活動している。 名古屋の中心街である栄に位置し、主要な美術館からも近く、交通アクセスも良好。主な取扱作家は、しりあがり寿、下家杏樹、原游、大河原愛、上野英里、筒井文那、金子美早紀、武藤江美奈、志賀龍太ほか。
Artist Profile
筒井文那
筒井文那は静岡県在住。国内だけでなく台湾や韓国、フランスなど海外の展示への参加も多い。ファンタジックで少しダークな世界観は、多くの人々を魅了する。主な個展に、「すべてすべて、おわりの旅」 (木之庄企畫、東京、2023)、「えいえんのおとしもの」 (aL Base、東京、2023)「ゆりかご」(gallery hydrangea、東京、2022)、「ひがんのくに」(アートコンプレックスセンター、東京、2016)、グループ展に、「One Art Taipei」(台湾、2024)、「零ノ肖像」(atelier 眞空、大阪、2023)、「KITAKAZE」MAISON OZMEN(フランス、2023)、「A4 WALL MATSUYA GINZA」松屋銀座3階ゲストラウンジ(東京)「枕元に沈む国」(marienkafer、東京、2023)、「ME BEFORE YOU」(韓国、2023)、「あしもとにゆらぐVol.4」(京都府立植物園、2022)、「いちご狩り展」(ぎゃらりぃあと、大阪、2022)、「瞼に滲む灯り」(marienkafer、東京2021)、「まぼろし王国」(SUNABAギャラリー、大阪、2021)、「森の木霊」(green&garden、京都、2021)など。
Information
筒井文那個展「思い出つぎはぎ穴あきのきみ」
会期:2024年3月15日~3月30日 |