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「TOKYO ART BOOK FAIR」オンラインストアがNEW OPEN。フィンランドの群島をとらえた、写真家・ホンマタカシによる新刊作品集を紹介

 日本を代表するブックフェア「TOKYO ART BOOK FAIR」(以下、TABF)が11月23日から26日の4日間、東京都現代美術館で開催されます。会期にあわせ、「OIL by 美術手帖」内にストアがNEW OPEN。写真家・ホンマタカシがフィンランドの群島の自然を撮り下ろした新刊作品集をオンラインでもお求めいただけます。

「TOKYO ART BOOK FAIR 2022」の会場風景 Photo by Hajime Kato

 11月23日から11月26日にわたり、東京都現代美術館で開催される第13回「TOKYO ART BOOK FAIR」(以下、TABF)。今年は、国内外から約300組の独創的なアートブックを制作する出版社、ギャラリー、アーティストらが集結し、作り手たちが本の魅力を伝えます。会期中は、TABFが企画する3つの展覧会や、今回初の試みとなる会場近くのミニシアター「Stranger」にて映画祭を開催するほか、ゲストを招いてのトークショーや子ども向けのワークショップ、作家によるサイン会、ライブパフォーマンスなど多様なプログラムが展開されます。
 

ゲストカントリー:北欧

 今年で7回目を迎える、ひとつの国や地域に焦点を当て出版文化を紹介する企画「ゲストカントリー」では、北欧5カ国(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、アイスランド)を特集。北欧から合計18組の気鋭の出版社が出展するほか、展覧会やトークイベント、スクリーニングなどさまざまなプログラムを通して、北欧のアートブックの世界を紐解きます。
 

特別展示「Tove’s Perspective トーベ・ヤンソンの視点」

 ムーミンの生みの親として、日本でもよく知られるトーベ・ヤンソン。1914年にリベラルな芸術家の両親のもとに生まれ、創作がつねに身近にある環境で育ったトーベは、7歳で「トーベ出版」を立ち上げ、以降数多くの絵本や小説を出版しました。TABFでは、フィンランド、ヘルシンキ在住のトーベ・ヤンソンの研究者、翻訳家である森下圭子をキュレーターに迎え、これまで刊行された絵本や資料とともに、トーベを「本を作るアーティスト」として紹介します。

 写真家・ホンマタカシは、トーベ・ヤンソンとパートナーのトゥーリッキ・ピエティラが夏を過ごしたフィンランド、クルーヴ・ハルでの暮らしをドキュメントした映画『ハル、孤独の島』に感銘を受け、2016年にその島で撮影した写真をまとめた写真集『A song for windows』を刊行しています。その際にコーディネーションを務めた森下とともに、今年9月にフィンランドの群島を再訪、そこに生息するキノコや自然の姿をとらえた写真作品を本展で展示します。
 

作品集『Islands, Islets, and Their Mushrooms / 群れた島々と キノコたち』

 このたびTOKYO ART BOOK FAIRより、フィンランドの群島でホンマタカシが新たに撮り下ろした写真と、森下圭子が群島にまつわる様々なエピソードを執筆したエッセイを収録する作品集『群れた島々とキノコたち』が刊行。通常版と、TABF会場内「Tove’s Perspective トーベ・ヤンソンの視点」にて展示されたホンマタカシのプリント作品をキャビネサイズにカット、ランダムに1枚封入したプリント付きエディションを、会場と「OIL by 美術手帖」内のストアで11月23日より限定販売いたします。

※11月23日12時より販売開始※

<通常版>
価格|3,300円(税込) 2,970円(税込)
※公開時の価格に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。
出版|TOKYO ART BOOK FAIR
著者|写真=ホンマタカシ、言葉=森下圭子
アートディレクション、ブックデザイン|脇田あすか
制作年|2023
サイズ|195 × 143 mm
限定|850部
仕様|86ページ、ソフトカバー(平綴じ)、ポスター付き(240 x 350 mm)

<カットプリントエディション>
価格|5,500円(税込)
出版|TOKYO ART BOOK FAIR
著者|写真=ホンマタカシ、言葉=森下圭子
アートディレクション、ブックデザイン|脇田あすか
制作年|2023
サイズ|195 × 143 mm
限定|150部
仕様|86ページ、ソフトカバー(平綴じ)、ポスター付き(240 x 350 mm)
プリント|キャビネ版(127 x 178 mm)※絵柄はランダムに封入されます。

お届け時期|2023年12月上旬より順次発送

<カットプリントエディション>に付属するプリントの一例。左の封筒に封入した状態でのお渡しとなります。
※掲載イメージはプリントの一例であり、付属するプリントの絵柄はお選びいただけませんのでご注意ください。
ポスター ※4つ折りの状態で書籍に付属します

 

TOKYO ART BOOK FAIR

 TOKYO ART BOOK FAIRは、2009年にスタートしたアート出版に特化した日本で初めてのブックフェア。年に一度のペースで開催し、個性豊かなアートブック、カタログ、アーティストブック、そしてZINEなどを出版するアーティストや出版社が一同に集結する場所として着実に成長し、アジアで最大規模のアートブックフェアとなっている。毎回、国内外の出版社やギャラリー、アーティストら約350組が出展、2万人以上の方に来場。先進的なブックメイキングを続けるアーティストや出版社が作る魅力的な出版物で彩られたブースのほか、特別展、トーク、スクリーニングなどさまざまなイベントを会期中に開催。アジアにおけるアートブック文化を牽引するフェアになることを目指し、ユニークな進化を続けるアートブックの世界観を体感することができる機会を創出している。

編集部

Artist Profile

ホンマタカシ

2023年には『Thirty-Six Views of Mount Fuji』(MACK)、『TOKYO OLYMPIA』(Nieves)を刊行。24年1月21日まで、東京都写真美術館にて個展「即興 ホンマタカシ」を開催中。

 

森下圭子

1969年、三重県生まれ。ヘルシンキ大学でムーミンの研究をするために1994年秋、フィンランドヘ渡る。以降ヘ ルシンキに在住し、現在はコーディネーター、翻訳者/通訳者として活動している。「Tove’s Perspective」展の ための撮影のコーディネートも担当。映画『かもめ食堂』ではアソシエート・プロデューサーを務める。主な訳書 は、ミイのおはなし絵本シリーズ、『トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉』『ムーミンとトーベ・ヤンソン 自由を愛し た芸術家、その仕事と人生』など。

Information

「TOKYO ART BOOK FAIR 2023」

会期:2023年11月23日~26日
会場:東京都現代美術館 企画展示室B2F、エントランスホール ほか
住所:〒135-0022 東京都江東区三好4-1-1
開館時間:23日は12:00-20:00、24日~26日は11:00-19:00
入場料:一般 1,000円(税込) 

<展示エリア>
主催:一般社団法人東京アートブックフェア、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館

<公募ブースエリア>
主催:一般社団法人東京アートブックフェア
特別協力:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
協賛:ビームス カルチャート、株式会社 資生堂、 BAUM(バウム)、株式会社ニューバランスジャパン、株式会社イニュニック、芝パークホテル
協力: アルテック、NORDISK、NORDISK CAMP SUPPLY STORE、ArtSticker(株式会社The Chain Museum)、アストリッド・リンドグレーン記念文学賞、スウェーデン大使館、L PACK.、株式会社 子どもの文化普及協会、株式会社講談社、株式会社キュレイターズ、株式会社トーキョーバイク
後援:ノルウェー大使館、フィンランド大使館、デンマーク王国大使館、アイスランド大使館
助成:スウェーデン芸術評議会

EVENT

特別展示「Tove’s Perspective トーベ・ヤンソンの視点」関連イベント

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ドキュメンタリー映画『トーベ・ヤンソンの世界旅行』上映

日時:11月23日 12:30-13:30英題:Travels with Tove / 1993年/フィンランド/ 58分/デジタル上映監督:カネルヴァ・セーデルストロム日本のテレビ局から招待されたトーベ・ヤンソンは、往復の航空券を片道2枚に変更してもらい、パートナーの トゥーリッキ・ピエティラと共に来日した。旅先で手に入れたコニカの8ミリカメラを手に日本各地を巡り、その後ア メリカ、メキシコへと渡った8ヶ月の旅を記録し続けた。本作には、仲良く楽しそうに当時の思い出を振り返る二人 の対話が収録されている。

 

TALK EVENT「日本とフィンランド、そしてトーベ・ヤンソンを巡る対話」

日時:11月23日 14:00-15:15登壇者:森下圭子(トーベ・ヤンソン研究者、翻訳家) x AYA IWAYA(グラフィックデザイナー)ヘルシンキを拠点とする森下圭子とフィンランドでキャリアをスタートし、現在は東京で活動するグラフィックデザ イナーであるAYA IWAYAによるトークイベント。日本とフィンランドの文化や生活、そしてアート、デザインの相 違点、「Tove’s Perspective」や映画『トーベ・ヤンソンの世界旅行』について語り合いながらトーベの魅力につ いて掘り下げます。

 

ドキュメンタリー映画『ハル、孤独の島』上映

日時:11月26日 12:30-13:30英題:Haru,the Island of the Solitary/1998年/フィンランド/44分監督:カネルヴァ・セーデルストロム、リーッカ・タンネルクルーヴ・ハルは、フィンランドの群島のひとつ。徒歩10分程度で一周できてしまう小さな無人島に、トーベ・ヤン ソンとトゥーリッキ・ピエティラは4面に窓がある1部屋だけの小屋を建て、25回の夏を過ごした。溶けゆく流氷、 海鳥の鳴き声、静寂の中で沈むオレンジ色に輝く太陽...美しくも険しい自然の中でひっそりと暮らす二人の生活 の断片を8ミリカメラでとらえた本作からは、トーベのインスピレーションの源を垣間見ることができる。