鈴木仁子
Kimiko Suzuki
鈴木仁子は1980年東京都生まれ。2004年多摩美術大学美術学部工芸学科陶プログラム卒業。繊維製品の品質技術検査機関勤務を経て11年よりジュエリー・アーティストとして活動。華奢でありながらも凛とした白磁のブローチやネックレス、ピアスなどの装飾具を、一つひとつ手作業で制作している。代表作のひとつ「Drawing Lace」は、焼き菓子のデコレーションで使われるアイシングをヒントに、ペースト状にした磁土を搾り出しながらレース模様を描いて焼き締めるという、独自の技法から生み出される1点もののシリーズ。「Mold」シリーズは、陶芸の量産技術である型と手仕事を組み合わせた無釉でマットな質感を特徴とし、裏面には釉薬と金彩を施した華やかな仕上げとなっている。このほかの主な作品に、錠剤のように小瓶に入ったピアスのシリーズ「Tablet」、様々な白磁の小さなかけらを金輪でつなぎ合わせた「Hoop」シリーズなどがある。繊細な作品を身に着けることで生まれる緊張感をポジティブにとらえ、女性らしい仕草を引き出す作品づくりをコンセプトとしている。