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目は荒神明香(アーティスト)、南川憲二(ディレクター)、増井宏文(インストーラー)の3名を中心とした、アート・コレクティブ/現代芸術活動チーム。「芸術的な体験と遭遇する瞬間」を目的に、一般から募ったアイデアを即興で表現する活動体「wah document」のメンバーであった南川と増井が、荒神による日常風景を非日常的空間に再構築するイメージと「より高次元の作品体験」を実現させるため、2012年に結成された。これまで発表した主な作品に、廃墟となった場所に本物と見まごう架空の湖をつくり出したインスタレーション《Elemental Detection》(2016)、線路脇に同一に見える岩を並置させ、ありふれた日常に気づきをもたらす《repetitive objects》(2018)、海の景色と素材感を両立させ、鑑賞者に見え方を委ねた立体作品《景体》(2019)など。特定の手法やジャンルにとどまらず、チームそして個々の技術や適性、展示空間や観客を含めた状況を重視しながら、不確かな現実世界を実感に引き寄せる作品を展開している。
19年に美術館初個展「非常にはっきりとわからない」(千葉市美術館)を開催。近年参加した展覧会に、「六本木クロッシング2019展」(森美術館、東京)、「VOCA展 2019」(上野の森美術館)など。第28回(2017年度)タカシマヤ文化基金受賞。東京オリンピック・パラリンピックに合わせて開催される文化プログラム「Tokyo Tokyo FESTIVAL」の一環として、世界中から募集し選んだ「実在するひとりの顔」を2020年の東京の空に浮かべる大規模プロジェクト「まさゆめ」を行う(新型コロナウイルス感染症の影響により、プロジェクトの実施を延期)。