古武家賢太郎
Kentaro Kobuke
古武家賢太郎は1975年広島県生まれ。1998年桑沢デザイン研究所卒業。2009年ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ修士課程修了。2012年に文化庁進芸術家海外研修制度研修員に選出。桜の木のボードに色鉛筆で色のレイヤーを描き込んでいく手法は唯一無二のもの。神話や童話、本人が見聞きしたフラグメンツを題材に原色の色鉛筆の色彩を重ね合わせることで生まれる幻想的なペインティングは、現代のトランスアヴァンギャルドともいうべき複雑な世界観を表出させている。リリシズムが漂う夢の中のような光景に微かに潜り込ませた現代社会への鋭い視線が作品に陰影と深みを与え作品の個性を際立たせている。