愛甲次郎
Jiro Aiko
愛甲次郎は2016年東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業。雲肌麻紙を支持体に、鉛筆、墨を用いた日本画のフォームをもって現代アートの分野で活躍している。紙に定着しやすくはっきりとした墨と、それとは対照の、定着力の強くない鉛筆のうつろいやすさと繊細さとが愛甲の作品の特色を形成する。インパクトを持った墨の動的な印象と、鉛筆の静的な印象の対比、呼応が鑑賞者を魅了する。そして描かれた人物の持つ曖昧な空白が、鑑賞者を作品世界へと招き入れ、作品を見つめながら愛甲独自の世界観の中に心地よく没入してゆく感覚をもたらす。
主な個展に、「覚束なさへ」(CANDLE CAFE & Laboratory △ll、東京、2019)、「No.34」(CANDLE CAFE & Laboratory △ll、東京、2020)、グループ展に、りんご音楽祭 presents 小林直博・愛甲次郎 合同展「それぞれのパーティ / かまわぬ」(渋谷 GALLERY X BY PARCO、東京、2019)など。