森村泰昌
Yasumasa Morimura
森村泰昌は1951年大阪府生まれ。少年時代から芸術に興味を抱き、京都市立芸術大学美術学部に入学。同大卒業後の80年から中断していた写真作品の制作を開始。83年にシルクスクリーンによる初の個展を京都・ギャラリーマロニエで開催。85年にゴッホの自画像に扮するセルフポートレイト写真《肖像(ゴッホ)》を制作し、グループ展「ラデカルな意志のスマイル」(ギャラリー16、京都)で発表。以後、一貫して「自画像的作品」をテーマに作品を制作している。
88年に第43回ヴェネチア・ビエンナーレのアペルト部門に選出され、世界的な注目を集める。以後、国内にとどまらず海外でも展覧会を多数開催。89年にレンブラントの作品をモチーフに、9つの自画像を同居させた《九つの顔》を制作し、その後は写真だけではなくPC上での画像加工を行う。
森村がモチーフとする絵画、すなわちそこに描かれている人物に扮したセルフポートレイトの題材は、美術史上の重要作品とされている作品に限らず、マリリン・モンローなど著名人にも及ぶ。作品制作のみならず、執筆活動や、「横浜トリエンナーレ2014」にてアーティスティック・ディレクターを務めるなど、多方面で活動している。