リリー・ナイト
LILY NIGHT
リリー・ナイトは1988年中国黒龍江省ハルビン市生まれ。幼い頃から文学と音楽に親しむ。2013年にケント大学で美術史専攻修士号を取得し、19年に東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科を修了。歴史と哲学を研究したのち、映像と写真作品の制作を始める。現在は東京を拠点に活動。監視的・検閲的な社会環境のなかにつくられた、身体性と行為、個人の在り方、各々の存在の関わり方、その先にある主体性と空間の問題について関心を持ち、制作テーマとして扱う。その作品には、可視と不可視の政治性に対する批評、写真が持つ独特な時間性と物質性への探究が見られる。近年の個展に、「Exchange Time」(ソニーイメージングギャラリー、東京、2022)、「『ABSCURA』出版記念展(リコーイメージングスクエア、東京、2022)、「Enter the Void」(NOHGA HOTEL UENO TOKYO、東京、2021)、「局部⿇醉」(銀座 蔦屋書店 アートウォール・ギャラリー、2021)、「ABSCURA」(銀座ニコンサロン/大阪ニコンサロン、2020)、「LAST NIGHT」(コミュニケーションギャラリーふげん社、東京、2020)、「i was real」(kanzan gallery、東京、2020)。受賞歴に「第33回 東川国際写真フェスティバル 赤レンガ公開ポートフォリオオーディション2017」グランプリ、「第8回エモンフォトアワード」グランプリ(2019)など。22年に写真集『ABSCURA』(赤々舎)を刊行。