森山安英
Yasuhide Moriyama
森山安英は1936年福岡県⽣まれ。北九州市⼾畑区在住。60年代初頭から作品制作を始めると同時に、過激なパフォーマンスを⾏った。この時期、先⾏する前衛美術グループ「九州派」の強い影響を受けながら、68年に地元作家たちとともに「集団蜘蛛」を結成し、まもなく3⼈のメンバーに少数精鋭化されると、既存の美術団体や権威、さらに同時代の前衛運動も標的に、あらゆる芸術表現を否定する過激なハプニングを繰り返した。70年に、福岡県⽴伝習館⾼校の教師処分に反対する運動に参加し、公然猥褻物図画陳列罪で逮捕され、裁判闘争は73年まで続いた。その後、15年の⻑い沈黙を経て、87年から銀⼀⾊の絵画作品の制作を開始し、現在に⾄るまで⼤量の絵画作品を残している。初期作品は、全⾯銀⾊のオールオーバーな抽象絵画で、絵具を流し込む技法が特徴であり、その後2000年以降は、豊富な⾊彩やかたちをもった絵画を制作している。