桝本佳子
Keiko Masumoto
桝本佳子は1982年兵庫県生まれ。2005年京都市立芸術大学美術学部工芸科陶磁器専攻卒業、07年同大学大学院修士課程陶磁器専攻修了。現在、滋賀県信楽にて制作を行う。日本陶芸における器と装飾の主従関係に着目し、「用途のない、飾られるためだけにつくられた器」をテーマとした作品は、やきもののつけ絵が立体的に飛び出す、モチーフと器がアンバランスに共存するなどユーモアがあり、ユニークな組み合わせが特徴。美術・工芸・器・装飾といった枠組みを超えた「器であって器でない」かたちを探っている。近年は、器のかたちや紋様のかたちにモチーフを押し込め、紋様の定義を探る「圧縮紋シリーズ」に取り組んでいる。兵庫県芸術奨励賞受賞(2013)、京展彫刻部門館長奨励賞(2009)、「トーキョーワンダーウォール」立体・インスタレーション部門大賞(2009)、東京ミッドタウンアワードアートコンペ準グランプリ(2008)などを受賞。主な個展に、「Masumoto EXPO」(アートフェア東京/村越画廊、東京、2017)「とびだす/うつわ-桝本佳子の世界-」(たつの市立龍野歴史文化資料館、兵庫、2014)、「美術の中のかたち手で見る造形『桝本佳子展 やきもの変化』」(兵庫県立美術館、2011)。展覧会に、あいちトリエンナーレ2019、「現代工芸への視点 装飾の力」(東京国立近代美術館工芸館、2009)などがある。