廣瀬智央は1963年東京都生まれ。89年多摩美術大学卒業後、91-92年イタリア政府給費奨学生として渡伊。96-97年ポーラ美術振興財団在外研修員としてイタリアにて研修、97年ミラノ・ブレラ美術アカデミーを修了。2008-09年には文化庁芸術家在外研修員としてニューヨークに滞在。現在はミラノと東京を拠点に活動している。長年の異文化での体験を推敲し、日常的な素材を用いて視覚化した、透明感と浮遊感を伴う作品を制作している。インスタレーション、パフォ－マンス、彫刻、写真、ドローイングなど様々なメディアによって、現実と記憶の世界が交差する世界観を生み出す。

　主な個展に、「Heteronym」（ウンベルト・ディ・マリーノ・ギャラリー、ナポリ、2015）、「Flâneur」（モリーゼ州文化財団、イタリア、2016）、「廣瀬智央　地球はレモンのように青い」（アーツ前橋、群馬、2020）など。主なグループ展に、「別府現代芸術フェスティバル2012『混浴温泉世界』」（別府市内各所、大分）、アーツ前橋のコミッションワーク「遠い空、近い空：空のプロジェクト」（アーツ前橋、群馬、2013）、「Spatium – Stanze del Contemporaneo」（ヴィスコンティ宮殿/ ヴェッキオ宮殿、ブリニャーノ・ジェーラ・ダッダ、イタリア、2018）など。近年では、母子生活支援施設の母子と空の写真を交換し合う「空のプロジェクト」（前橋、2016から2035まで継続）など、社会との接点を意識し既存のアート活動を超えた長期的なプロジェクトも手がけている。

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