¥ 11,550 (税込)
イタリア人美術史家で批評家、キュレーター、ジェルマーノ・チェラント(Germano Celant)の編集によるアメリカ人アーティスト、リチャード・アーシュワーガー(Richard Artschwager)の作品集。
2019年10月から2020年2月にかけてイタリア・ロヴェレートの美術館「トレント・ロヴェレート近現代美術館(Museo d'Arte Moderna e Contemporanea di Trento e Rovereto、通称:MART)」、2020年2月から8月にスペインの美術館「グッゲンハイム美術館ビルバオ(Guggenheim Museum Bilbao)」を巡回した展覧会の開催に伴い刊行された本書。
リチャード・アーシュワーガーの生涯と、美術史・国際的なアート動向を織り交ぜた最も包括的な作品集である本書は、青年期から、ニューヨークで家具職人の職を辞して画家・彫刻家に専念した1950年代末の出発点に至るまで、セクション分けされた年譜がその創作の全貌に迫る。若い頃から写真と絵画に関心を寄せ、「眼のための彫刻、触覚のための絵画をつくりたい」という理念を反映した探求に踏み出した。生涯に亘る大部の制作を記録した本書は、戦時下のヨーロッパで過ごした1944年から46年の未発表写真群、1950年代初頭のキャンバスに描かれた油彩、1960年代に名声を確立した木材やフォーミカ製の彫刻、セロテックスに描かれたアクリル画、さらに1990年代から2000年代初頭にかけての馬毛やプラスチック製の剛毛による作品へと至るまで、多彩な素材と表現による仕事を収録する。
チェラントは次のように記す。「絵画と彫刻の双方において、アーシュワーガーが空間に向けた注意は、対象を可動的な身体へと変容させ、空間に適合し、空間を『住まう』ものとした。その存在は動的になり、その構成要素は壁面へと散在し、環境相対性を示した。この変容を通じてアーシュワーガーは、芸術を包み込む領域、すなわち展示のために与えられる家・ギャラリー・美術館を取り込んだだけでなく、自作において場所や形の定義は存在しないと主張する傾向を強めたのである。その散逸は、私的/公共を問わずあらゆる都市空間で、特定の支点を持たず、設置場所のみならず大きさやボリュームの変化にも開かれうるのと同様に、全的なものとなり得た。アーシュワーガーのオブジェは、既存の対象や卓・椅子といった馴染みの基準に照らして見られる義務から解放され、配列やスケールを可変とし、自己を変化・変容させ、分割し、散在させることができた。全体との関係の確立と並行して、作者は対象の表現力をいっそう高めるため、コントロールの放棄を定義づける強調的なアプローチを採用したのである。」
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| 取り扱い | twelvebooks |
|---|---|
| サイズ | 20.0 x 24.0 x cm |
| 重量 | 1.0kg |
| 商品コード | 1100048324 |
| 出版 | SILVANA EDITORIALE |
| 著者 | Germano Celant |
| ISBN | 9788836644629 |
| 配送までの期間 | ご注文確定後、2-7日以内 |
| カテゴリー | |
| 送料 | ¥770(税込) |
| 購入条件 |