¥ 11,000 (税込)
日本人ダンサーであり俳優の田中泯と、彫刻家である名和晃平の作品集。
身体と物質、此岸と彼岸、生と死のあわいを描き出す舞台作品《彼岸より》を書籍化した一冊。ダンサー・田中泯と彫刻家・名和晃平による初のコラボレーション作品が、紙上で再演される。
本作は、2024年1月10日、11日の2日間限定で、山梨県甲府の「YCC 県民文化ホール」にて上演された舞台作品《彼岸より》に伴い刊行された。
《彼岸より》は、ダンサー・田中泯と彫刻家・名和晃平という異なる領域で身体と物質に向き合ってきた二人による、初のコラボレーションである。ここに、音楽家の原摩利彦や照明の吉本有輝子をはじめとした多数のクリエイターが加わり、身体と物質が交わりあう唯一無二の時空間が創出された。
本書ではこの記念すべき作品を、数々の写真やテキストを通じて紙上に再構成することを試みている。
田中は1970年代より、既成の枠を超えた実験的な表現活動を展開し、「カラダ」と「世界」の関係性を問い続けてきた。その活動のひとつである「白州フェスティバル」は日本の野外芸術祭の先駆とも評され、当時大学生だった名和もボランティア・スタッフとして参加している。のちに自身が語るように、その体験は名和の創作に多大な影響を与えることとなった。
高度情報化が進む現代、我々の身体性は急速に希薄になり、非身体的な表現が世界を席巻している。こうした時代において《彼岸より》は、身体と世界を巡る根源的な問いを突きつける。カラダとはすべての生命に固有の、最初の環境であり、世界との接続点だったはずだ、と。舞台上では、泥や霧といった普遍的なモチーフがかたちを変えながら空間を満たし、死と再生を司るとされるハゲタカが佇む。名和の舞台美術は、身体と物質が自在に交歓する、ダイナミックかつ静謐な時空間を創出した。そんな移ろい続ける「現象」としての舞台の中、田中のカラダと観る者のカラダの間に踊りが生まれていく。
本書はそんな《彼岸より》の単なる舞台記録にとどまらない。2日間のみ現れたこの特別な「event(出来事)」を、読者の身体感覚へと響かせることを目指している。紙面から立ち上がる「踊りの気配」に身を委ね、ページをめくりながら、彼岸と此岸のあわいへと足を踏み出してみてはいかがだろうか。
また、本書の刊行にあわせて、原による《彼岸より》のオリジナルサウンドトラックを収めたアナログレコード『From the Edge Original Soundtrack』も発売。書籍とともに、《彼岸より》の舞台世界を多面的に味わえる一作である。
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取り扱い | twelvebooks |
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サイズ | 35.7 x 26.0 x cm |
重量 | 1.0kg |
商品コード | 1100044950 |
出版 | SANDWICH INC. |
著者 | Min Tanaka, Kohei Nawa |
ISBN | 9784991331022 |
配送までの期間 | ご注文確定後、2-7日以内 |
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送料 | ¥770(税込) |
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