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フランス発、2017年に創刊したグラフィックデザイン誌『レヴュ・フェールREVUE FAIRE)』。本誌は、ヨーロッパ全体、殊にフランスにおいて、グラフィックデザインの形態と活動にまつわる分析に特化した批評的な刊行物が少ない現状を嘆き、鑑みて作られた。グラフィックデザインスタジオ「Syndicat」と出版社「Empire」を主宰するデザイナー・デュオ、サシャ・レオポルド(Sacha Léopold)とフランソワ・ハーヴェゲール(François Havegeer)によって創刊、15冊を1シーズンとして発行している。

第50号は、オランダ人グラフィックデザイナー、リチャード・ニーセン(Richard Niessen)が作り上げた想像上の建物「THE PALACE OF TYPOGRAPHIC MASONRYタイポグラフィーという煉瓦でできた宮殿)」を特集し、『A SITE』をタイトルに掲げる。

グラフィックにおける表現の多様さ、豊かさ、詩情、逸脱に全てを捧げた想像上の建物として、2014年にリチャード・ニーセンが着手したプロジェクト「THE PALACE OF TYPOGRAPHIC MASONRY」。本誌第22号にも寄稿した、グラフィック・デザイン理論家、研究者であり教鞭も執るティエリー・シャンコーニュ(Thierry Chancogne)と、リチャード・ニーセンがこのプロジェクトについてに交わした4回にわたる書簡をもとに制作されている。

THE PALACE OF TYPOGRAPHIC MASONRY」のウェブサイトの「ABOUT」ページには、以下のように書かれている。

The Palace of Typographic Masonryは、2018年5月15日に財団として設立された。本財団は、以下の指針を掲げる

1. グラフィック・デザインの創作のための物理的および / または仮想的な環境、そしてグラフィックあるいはその他の関連作品の出版および発表のためのプラットフォームを提供する

2. グラフィックデザインを参照する枠組みを構築する

3. 多様な人々に、関連性のあるさまざまなグラフィックデザインの景観に触れてもらう

4. 無二の学問であり、専門職として、グラフィックデザインへ関心を向けてもらう

5. 職業としてのグラフィック・デザイン、および / またはこの分野の発展にとって重要性であることを実証した個人の認知度の向上に努める

往復書簡の中で、二者は「グラフィック言語の素晴らしさと多様性」で成る「宮殿」の内容、問題点、分類の原則について、それこそ宮殿のように広大な議論を行う。その宮殿は、グラフィズム、グラフィックデザイン、タイポグラフィというわれわれの専門領域に対するオープンで冒険的なアプローチの促進、普及、支援に捧げられた場所なのである。

親愛なるリチャード・ニーセン、君の作品全般、殊に『THE PALACE OF TYPOGRAPHIC MASONRY』のプロジェクトに対して、私のこの敬愛の気持ちをどのように表現したらいいのだろう?もしかしたら、グラフィック・アート、グラフィック・デザイン、タイポグラフィを推進し、普及させ、そして支援するこの場所を発見した時に私が君に抱いた第一印象を分かち合うことで、それは表現できるのかもしれない。インターネット上だけでなく、出版物、書籍、ポスター、会議、アート・インスタレーション、展覧会でも出逢うことができる「グラフィック言語の素晴らしさと多様性」が広がるこの架空の宮殿には、あらゆる場所、あらゆる時代に生まれてきた夢のようなグラフィック・オブジェクトの宝庫がある。儀式的なシンボル、ゲーム盤、アルファベット、紙幣...そしてホルヘ・ルイス・ボルヘス(Jorge Luis Borges)の『バベルの図書館』(※註)のように、私が前回訪れたときから、この場所のレイアウトやコレクションの構成がまた変わっているに違いない...

フランス語、英語併記。

※註 アルゼンチン出身の作家、小説家、詩人であるホルヘ・ルイス・ボルヘスの短編小説。巨大な図書館だけで構成された宇宙にまつわる物語。

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フランソワ・ハーヴェゲール サシャ・レオポルド

REVUE FAIRE – TO LOOK AT THINGS #50: A SITE: THE PALACE OF TYPOGRAPHIC MASONRY

2025

¥ 2,750 (税込)

フランス発、2017年に創刊したグラフィックデザイン誌『レヴュ・フェールREVUE FAIRE)』。本誌は、ヨーロッパ全体、殊にフランスにおいて、グラフィックデザインの形態と活動にまつわる分析に特化した批評的な刊行物が少ない現状を嘆き、鑑みて作られた。グラフィックデザインスタジオ「Syndicat」と出版社「Empire」を主宰するデザイナー・デュオ、サシャ・レオポルド(Sacha Léopold)とフランソワ・ハーヴェゲール(François Havegeer)によって創刊、15冊を1シーズンとして発行している。

第50号は、オランダ人グラフィックデザイナー、リチャード・ニーセン(Richard Niessen)が作り上げた想像上の建物「THE PALACE OF TYPOGRAPHIC MASONRYタイポグラフィーという煉瓦でできた宮殿)」を特集し、『A SITE』をタイトルに掲げる。

グラフィックにおける表現の多様さ、豊かさ、詩情、逸脱に全てを捧げた想像上の建物として、2014年にリチャード・ニーセンが着手したプロジェクト「THE PALACE OF TYPOGRAPHIC MASONRY」。本誌第22号にも寄稿した、グラフィック・デザイン理論家、研究者であり教鞭も執るティエリー・シャンコーニュ(Thierry Chancogne)と、リチャード・ニーセンがこのプロジェクトについてに交わした4回にわたる書簡をもとに制作されている。

THE PALACE OF TYPOGRAPHIC MASONRY」のウェブサイトの「ABOUT」ページには、以下のように書かれている。

The Palace of Typographic Masonryは、2018年5月15日に財団として設立された。本財団は、以下の指針を掲げる

1. グラフィック・デザインの創作のための物理的および / または仮想的な環境、そしてグラフィックあるいはその他の関連作品の出版および発表のためのプラットフォームを提供する

2. グラフィックデザインを参照する枠組みを構築する

3. 多様な人々に、関連性のあるさまざまなグラフィックデザインの景観に触れてもらう

4. 無二の学問であり、専門職として、グラフィックデザインへ関心を向けてもらう

5. 職業としてのグラフィック・デザイン、および / またはこの分野の発展にとって重要性であることを実証した個人の認知度の向上に努める

往復書簡の中で、二者は「グラフィック言語の素晴らしさと多様性」で成る「宮殿」の内容、問題点、分類の原則について、それこそ宮殿のように広大な議論を行う。その宮殿は、グラフィズム、グラフィックデザイン、タイポグラフィというわれわれの専門領域に対するオープンで冒険的なアプローチの促進、普及、支援に捧げられた場所なのである。

親愛なるリチャード・ニーセン、君の作品全般、殊に『THE PALACE OF TYPOGRAPHIC MASONRY』のプロジェクトに対して、私のこの敬愛の気持ちをどのように表現したらいいのだろう?もしかしたら、グラフィック・アート、グラフィック・デザイン、タイポグラフィを推進し、普及させ、そして支援するこの場所を発見した時に私が君に抱いた第一印象を分かち合うことで、それは表現できるのかもしれない。インターネット上だけでなく、出版物、書籍、ポスター、会議、アート・インスタレーション、展覧会でも出逢うことができる「グラフィック言語の素晴らしさと多様性」が広がるこの架空の宮殿には、あらゆる場所、あらゆる時代に生まれてきた夢のようなグラフィック・オブジェクトの宝庫がある。儀式的なシンボル、ゲーム盤、アルファベット、紙幣...そしてホルヘ・ルイス・ボルヘス(Jorge Luis Borges)の『バベルの図書館』(※註)のように、私が前回訪れたときから、この場所のレイアウトやコレクションの構成がまた変わっているに違いない...

フランス語、英語併記。

※註 アルゼンチン出身の作家、小説家、詩人であるホルヘ・ルイス・ボルヘスの短編小説。巨大な図書館だけで構成された宇宙にまつわる物語。

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取り扱い twelvebooks
サイズ 29.7 x 21.0 x cm
重量 1.0kg
商品コード 1100044725
出版 EMPIRE
ISBN 9791095991465
配送までの期間 ご注文確定後、2-7日以内
カテゴリー
送料 ¥770(税込)
購入条件

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