■作品・基本情報
「輪廻転生」をテーマに、「あるものをその元の姿に蘇らせる」というプロジェクトの一環でつくられた。本作品の対象物は言わずと知れたシンボル、東京タワー。東京タワーの生まれた背景、それに関する様々な歴史的事実やエピソードを収集し、円環状の思考マッピング的に仕上げられたコラージュ作品。東京タワーの先端部は朝鮮戦争後の戦車を鋼材として再利用しており、戦車の解体を担った高野工業所に今も掲示されている当時の代表の言葉「破壊始建設(破壊ハ建設ノ始メナリ)」は、生と死を循環させるプロジェクトである本作品のインスピレーションにもなっている。作品の中心にある朱色のドローイングは、作家が現地で拾い集めた東京タワーの塗膜片を乳鉢ですり潰して再生した塗料によって描かれている。

自分とは遠い出来事ことのように思えるオカルトが、作品の中で不思議と作家の個人的なエピソードへと見事なまでに結びつけられていく様子には、まるでその得体の知れない現象が今すぐ隣に存在するのではないかと、何とも言えない不安感と高揚感が胸を去来する。

エディション10部、ドローイング・コラージュは全て同じ内容で一点ずつ作家手書きのオリジナル、桐箱入りの東京タワーの塗膜片付き、それぞれに作家直筆サイン入り。

■作家ステートメント
江戸の中心はどこか、それは江戸城でも日本橋でもなく、絵画(や浮世絵)に映る富士山であった。その富士山が高度経済成長によって我々の視界から消えたとともに現れたのが東京タワーである。東京タワーはその素材の強度が国内で生産することが難しかったこともあり、当時朝鮮戦争でスクラップになったアメリカ軍の戦車「パーシング 26 」の強力な鉄材を90両解体して作られている。また、東京タワーがある芝近辺はかつて海に面しており、黄泉への入り口であった。戦後の復興と高度経済成長という生と、戦車や黄泉といった死を抱えて生まれた東京タワーは、かつての富士信仰にみえた生と死が転移した、その塔の宿命であったのかもしれない。僕はその東京タワーの下に行き、天と地を見上げた。すると、鳥居の様な朱色の塔は天だけでなく、地にも見えた。つまり、東京タワーの塗膜が剥がれ落ち、空から降ってきて、それが地面に落ちているのであった。僕はその生と死の塗膜から再び塗料を作り、生と死のシンボルをドローイングすることから始めた。その地には、古墳が多く存在しており、僕はそこで貝殻を見つけた。ここには何かある。このドローイングはいつかこの土地にダイビングするための重要な習作である。

参考文献:中沢新一『アースダイバー』

■アーティスト・プロフィール
久保ガエタン(1988~)
2013年、東京藝術大学大学院美術研究科修士課程先端芸術表現専攻修了。オカルトをテーマにリサーチベースのインスタレーションやプロジェクトなどを中心に制作・活動。幽霊やUFOの類だけではなく、陰謀論や思想、錬金術や天動説、輪廻転生、狂気等々、思考対象は噂レベルから学術的なものまで広範囲に及ぶ。様々な目に見えない恐怖や常識外のものに触れる不安、そこに介在しているであろう何らかの現象/エネルギーを取り上げては、誇大妄想的な装置として可視化していく。

主な個展に「エマージェンジーズ!028:久保ガエタン」(NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)、東京、2016)など。

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久保ガエタン

空から降ってきた戦車のかけら

2016

¥ 77,000 (税込)

■作品・基本情報
「輪廻転生」をテーマに、「あるものをその元の姿に蘇らせる」というプロジェクトの一環でつくられた。本作品の対象物は言わずと知れたシンボル、東京タワー。東京タワーの生まれた背景、それに関する様々な歴史的事実やエピソードを収集し、円環状の思考マッピング的に仕上げられたコラージュ作品。東京タワーの先端部は朝鮮戦争後の戦車を鋼材として再利用しており、戦車の解体を担った高野工業所に今も掲示されている当時の代表の言葉「破壊始建設(破壊ハ建設ノ始メナリ)」は、生と死を循環させるプロジェクトである本作品のインスピレーションにもなっている。作品の中心にある朱色のドローイングは、作家が現地で拾い集めた東京タワーの塗膜片を乳鉢ですり潰して再生した塗料によって描かれている。

自分とは遠い出来事ことのように思えるオカルトが、作品の中で不思議と作家の個人的なエピソードへと見事なまでに結びつけられていく様子には、まるでその得体の知れない現象が今すぐ隣に存在するのではないかと、何とも言えない不安感と高揚感が胸を去来する。

エディション10部、ドローイング・コラージュは全て同じ内容で一点ずつ作家手書きのオリジナル、桐箱入りの東京タワーの塗膜片付き、それぞれに作家直筆サイン入り。

■作家ステートメント
江戸の中心はどこか、それは江戸城でも日本橋でもなく、絵画(や浮世絵)に映る富士山であった。その富士山が高度経済成長によって我々の視界から消えたとともに現れたのが東京タワーである。東京タワーはその素材の強度が国内で生産することが難しかったこともあり、当時朝鮮戦争でスクラップになったアメリカ軍の戦車「パーシング 26 」の強力な鉄材を90両解体して作られている。また、東京タワーがある芝近辺はかつて海に面しており、黄泉への入り口であった。戦後の復興と高度経済成長という生と、戦車や黄泉といった死を抱えて生まれた東京タワーは、かつての富士信仰にみえた生と死が転移した、その塔の宿命であったのかもしれない。僕はその東京タワーの下に行き、天と地を見上げた。すると、鳥居の様な朱色の塔は天だけでなく、地にも見えた。つまり、東京タワーの塗膜が剥がれ落ち、空から降ってきて、それが地面に落ちているのであった。僕はその生と死の塗膜から再び塗料を作り、生と死のシンボルをドローイングすることから始めた。その地には、古墳が多く存在しており、僕はそこで貝殻を見つけた。ここには何かある。このドローイングはいつかこの土地にダイビングするための重要な習作である。

参考文献:中沢新一『アースダイバー』

■アーティスト・プロフィール
久保ガエタン(1988~)
2013年、東京藝術大学大学院美術研究科修士課程先端芸術表現専攻修了。オカルトをテーマにリサーチベースのインスタレーションやプロジェクトなどを中心に制作・活動。幽霊やUFOの類だけではなく、陰謀論や思想、錬金術や天動説、輪廻転生、狂気等々、思考対象は噂レベルから学術的なものまで広範囲に及ぶ。様々な目に見えない恐怖や常識外のものに触れる不安、そこに介在しているであろう何らかの現象/エネルギーを取り上げては、誇大妄想的な装置として可視化していく。

主な個展に「エマージェンジーズ!028:久保ガエタン」(NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)、東京、2016)など。

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取り扱い 児玉画廊|天王洲
エディション 4/10
素材 コラージュ: 紙に東京タワーから剥離した塗膜片、顔料、インクジェットプリント
商品コード 1100000228
配送までの期間 1週間程度
備考 ・サイズ
縦幅(cm):コラージュ: 29.7(A3) 塗膜片: 17 塗膜収納用桐箱: 19.5
横幅(cm):コラージュ: 42(A3) 塗膜片: 17 塗膜収納用桐箱: 19.5
奥行き(cm):コラージュ: A3用紙厚み分 塗膜片: 1mm以下 塗膜収納用桐箱: 3
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