カストリ出版の渡辺豪が、全国の遊郭跡、赤線跡、歓楽街などを撮影した写真集「遊郭 紅橙の街区」。近現代の日本の影ともいえる遊郭を記録したこの貴重な作品集は、失われつつある遊郭という存在を世間に示し、驚きをもって迎えられました。

今回発売された「遊郭 Yukaku ポストカード(50枚set)」は、写真集「遊郭 紅橙の街区」よりピックアップした50作品をポストカードにしました。「遊郭」の格子窓・観音開きを京都の老舗 森田和紙による和紙函で再現、またカードを1枚選びセットすれば、額として飾ることができるようになっています。

ポストカードには、日・英バイリンガルの解説が記載。また特典として、使用した作品の中からランダムで1枚、スライドマウントが封入されています。

ポストカードに切り取られているのは、どこか懐かしさを感じさせる静かな風景。しかし、そこに生きた男女の人生を想うとき、在りし日の遊郭の姿が眼前に立ち現れてくる。そんな錯覚にとらわれる、危うい魅力を持った作品集です。

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遊廓とは、一定の区域に限って為政者が買売春を許容した制度、もしくは区域そのものを指す。

古くは豊臣秀吉や徳川家康が、京や江戸に遊廓を開設した例もあるが、日本国土を視野に収めるならば、『娼妓取締規則』の発布によって公娼制度が完成したのは、1900(明治33)年のことだった。

1958(昭和33)年に施行された売春防止法によって、沖縄県を除く国内の公娼制度が名目上廃止されるまでの、わずか約60年の間に、遊廓は制度の確立から制度の破棄へという曲がり角を180度曲がった。 大正14年にピークを迎え、552箇所を数えた遊廓は、戦況が熾烈を増すと、むしろその数を増やし、戦後に赤線と名を変えた娼街は、戦前の倍にあたる1,176箇所が簇生した。
都市化、工業発展、帝国主義、戦後復興で沸き立つ近代日本の底には、遊廓とそこで交情する男と女があった。
遊廓とは近現代の影であり、近現代の産物である。

私が遊廓を調査し始めたのは2011(平成23)年のことで、私は遅かった。わずか数ヶ月前に娼家が取り壊されたことを、訪ねていった遊廓跡近くに住む人から聞くことも数えれば切りがない。 じっくりと腰を落ち着けてフィールドワークに取り組める時期はとうに過ぎていることを知った。残された短い時間でできることは、視覚資料を残すことだった。

それから、400箇所以上の全国の色街跡訪ね、撮影記録を行った。 今やネットを検索すれば、遊廓跡を写した写真が無尽蔵に出てくるが、ネットは同時に偏りを生むから、ネット上にない地点、あるいはこれまで誰も写してこなかった内部、例えネットで既に公開されている地点であっても、深夜、雪景色、小雨模様の中で撮影し、異なる表情を収める事に努めた。
ここに収録した多くの娼家は既に失われている。

渡辺 豪

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遊郭 Yukaku ポストカードセット(50枚入)

2019 - 2019

¥ 10,584 (税込)

カストリ出版の渡辺豪が、全国の遊郭跡、赤線跡、歓楽街などを撮影した写真集「遊郭 紅橙の街区」。近現代の日本の影ともいえる遊郭を記録したこの貴重な作品集は、失われつつある遊郭という存在を世間に示し、驚きをもって迎えられました。

今回発売された「遊郭 Yukaku ポストカード(50枚set)」は、写真集「遊郭 紅橙の街区」よりピックアップした50作品をポストカードにしました。「遊郭」の格子窓・観音開きを京都の老舗 森田和紙による和紙函で再現、またカードを1枚選びセットすれば、額として飾ることができるようになっています。

ポストカードには、日・英バイリンガルの解説が記載。また特典として、使用した作品の中からランダムで1枚、スライドマウントが封入されています。

ポストカードに切り取られているのは、どこか懐かしさを感じさせる静かな風景。しかし、そこに生きた男女の人生を想うとき、在りし日の遊郭の姿が眼前に立ち現れてくる。そんな錯覚にとらわれる、危うい魅力を持った作品集です。

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遊廓とは、一定の区域に限って為政者が買売春を許容した制度、もしくは区域そのものを指す。

古くは豊臣秀吉や徳川家康が、京や江戸に遊廓を開設した例もあるが、日本国土を視野に収めるならば、『娼妓取締規則』の発布によって公娼制度が完成したのは、1900(明治33)年のことだった。

1958(昭和33)年に施行された売春防止法によって、沖縄県を除く国内の公娼制度が名目上廃止されるまでの、わずか約60年の間に、遊廓は制度の確立から制度の破棄へという曲がり角を180度曲がった。 大正14年にピークを迎え、552箇所を数えた遊廓は、戦況が熾烈を増すと、むしろその数を増やし、戦後に赤線と名を変えた娼街は、戦前の倍にあたる1,176箇所が簇生した。
都市化、工業発展、帝国主義、戦後復興で沸き立つ近代日本の底には、遊廓とそこで交情する男と女があった。
遊廓とは近現代の影であり、近現代の産物である。

私が遊廓を調査し始めたのは2011(平成23)年のことで、私は遅かった。わずか数ヶ月前に娼家が取り壊されたことを、訪ねていった遊廓跡近くに住む人から聞くことも数えれば切りがない。 じっくりと腰を落ち着けてフィールドワークに取り組める時期はとうに過ぎていることを知った。残された短い時間でできることは、視覚資料を残すことだった。

それから、400箇所以上の全国の色街跡訪ね、撮影記録を行った。 今やネットを検索すれば、遊廓跡を写した写真が無尽蔵に出てくるが、ネットは同時に偏りを生むから、ネット上にない地点、あるいはこれまで誰も写してこなかった内部、例えネットで既に公開されている地点であっても、深夜、雪景色、小雨模様の中で撮影し、異なる表情を収める事に努めた。
ここに収録した多くの娼家は既に失われている。

渡辺 豪

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取り扱い 銀座 蔦屋書店
商品コード 1100000298
出版 発行:CCCアートラボ 株式会社
ISBN 9784866950013
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