2017年2月23日に自らの命を絶った、レン・ハン（任航）は、ありえない反逆者であった。細く、生まれつきのシャイで、鬱傾向な29歳の北京の写真家は、それにもかかわらず、創作の自由で戦う中国のアーティストの最前線にいた。アイ・ウェイウェイのように、レンは、自国では物議を醸し、それ以外の国々では広く人気を得た。

彼は「自分の作品をタブーとは見ていない、なぜなら文化的、政治的な文脈を含んでいないと思うから。意図的に、境界線を広げようとはしていない、ただ出来ることをやるだけ」と語る。なぜか？それは、彼のモデル、友人たちとときに屋外・木の上・めまいがするような恐ろしい屋上の上で、ブロックのように重なり、タコで頭を包んだり、身体から電話のコードや花が芽が出るように、その瞬間に彼の心に入ってきたものを撮影してきた。

彼の写真はすべてフィルムで撮られ、5年間で20回の個展、70回のグループ展が、東京・アテネ・パリ・ニューヨーク・コペンハーゲン・フランクフルト・ウィーンそして北京で行なわれた。彼には、16冊の小部数での自費出版物があるが、今では$600（約81,000円）の値がついている。本書は、彼の今までのキャリアを網羅した初めてのインターナショナルな作品集であり、彼の愛するものや、男性、女性、北京や、多くの代表作と未発表作品を収録。

長年のパートナーであるJiaqi(ジャーチー)が表紙を飾る。